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商談や接客時など、ビジネスシーンに応用できる心理学の知識を解説します。
ツァイガルニック効果
ツァイガルニック効果とは、人間の記憶について「未完の課題についての記憶は、完了した課題についての記憶より想起されやすい」という現象のことをいいます。簡単に説明すると、「人は完成されたものより、未完成のものに興味をひかれる」というものです。
●解説
映画やドラマの主人公を思い出してください。「天才でお金持ち、さらにルックスもいい人」が主人公になることがあるでしょうか?
そういったケースはほとんどないはずです。逆に「貧乏で欠点も多いけど、夢や希望に向かってガンバっている人」が主人公になるものです。完璧な人にはなかなか共感できませんが、欠点がある人には思わず共感してしまいます。
ツァイガルニック効果は、営業活動にも応用できます。先日、経営者が集まる勉強会で、40代の男性の方と名刺交換をさせていただきました。
男性「菊原さん、DVD見ましたよ。あれいいですね」
私「ありがとうございます。ただあれは出来が悪くて…」
男性「だからいいんですよ!」
この男性は、研修やセミナーを主催している方です。同業ということもあり、私のDVDを見てくれたそうです。DVDは私の営業ノウハウを収録したものですが、カメラを前にしたこともあり、緊張し過ぎてしまいました。表情は硬く、言葉をかんでいる部分も多く、今見ても恥ずかしくなるくらいです。
男性「あの感じは最高ですよ。私も昔は緊張したりかんだりしましたが、今はすっかり慣れてしまいましてね」
私「確かに、回数を重ねるとうまくなりますよね」
男性「ただ、私の場合うまくなっていくに従って、仕事は減りました」
この方はもともと口下手だったそうです。少しでもうまく講演したいと思って話し方教室に通い、トレーニングを開始。あっという間にコツをつかみます。
しかし、皮肉なことに講演がうまくなるに従って、一般の営業マンとの距離が遠くなったと言うのです。人は未完成なものにひかれるという心理があります。だから変にうまくなるとその魅力が損なわれることもあるのです。
《お客さまとうまく話すことができない》といった悩みを抱えている人もいるでしょう。でも、立て板に水のごとく説明する営業マンより、多少つかえながら説明をする営業マンのほうが好まれる場合があります。
口下手な人はそれを欠点と思うのではなく、長所と捉えてください。
菊原智明●営業コンサルタント。大学卒業後、大手住宅メーカーに入社し、営業部に配属。「口ベタ」「あがり症」に悩み、7年間、苦しい営業マン時代を過ごす。その後、それまでの営業活動の間違いに気づいてやり方を大きく変えたところ、成績がみるみる上がり4年連続トップ営業マンに。自分と同じように営業に悩んでいる人たちをサポートしたいとの思いから、2006年に独立。著者に『訪問しないで「売れる営業」に変わる本』(大和出版)、『トップ営業マンのルール』(明日香出版社)、『面接ではウソをつけ』(星海社新書)など多数。
http://www.tuki1.net/
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