株式会社ドリコム/大手就職サイトを利用せず、自社発信で採用活動を実施
新卒採用を行っている企業に、採用活動に関して工夫していることや取り組みなどについて伺います。
モバイル向けコンテンツやインターネット広告など、さまざまなサービスの企画・開発を行うインターネットにおける「ものづくり企業」である株式会社ドリコムは、内藤裕紀社長が京都大学の学生だった2001年に創業した。
日本で初めてブログサービスをリリースし、その後、順調に成長を続け、2006年には東証マザーズに上場。現在はソーシャルゲーム事業、ソーシャルラーニング事業、広告事業、メディア事業の4事業を展開している。「当社は日本初のブログサービスを始めたように、“新しいものを発明していきたい”という想いで創業した会社です。したがって、人材採用も“新しいものを発明していきたい人”という軸で活動を行っています」と執行役員HR部長の廣瀬敏正さんは言う。
大手就職サイトを利用しない
新卒は、2013年入社は22人、2014年は16人、2015年は25人を採用した。採用手法の大きな特徴としては、大手就職サイトを利用していない点にある。その狙いについて、廣瀬さんは次のように説明する。「たくさんの学生さんに広く見てもらうだけでなく、当社が自ら発信する情報をキャッチして、共感してくれる学生さんに来ていただきたい、という想いがあります」
2016年度採用のテーマは「知的ヘンタイが世界を変える」。採用ホームページには、「知的ヘンタイとは、自らの信念にもとづいた意志ある選択ができる人」といったメッセージが記載されている。採用ホームページ以外の広報手段としては、30ほどの採用イベントに参加しているほか、大学の研究室に個別にアプローチしている。
選考プロセスは課題を解決するディベートなどのグループワークや、3〜4回の面接を行っている。エンジニア採用においては、プログラミングのテストも行う。こうしたプロセスを通じて、“新しいものを生み出せるイノベーター”を見いだしている。単純にいえば、“ものづくりが好きな人”という観点だという。採用した新卒社員はスタッフ部門にも配属されるが、基準に違いはない。「直接か、間接かの違いはあっても、“新しいものを発明する会社”で働くことに違いはないからです」
新卒でいきなり会社を設立
2013年度の新卒採用では「Startup Boarding」という打ち出しで、通常とは別枠の採用活動を行った。 これは、同社が資本金と1年間の時間を提供し、採用した人材に会社を設立してもらい、100万人以上のユーザーを獲得するサービスの開発を任せるというもの。ウェブメディアの編集長をゲストに迎え、内藤社長が創業ストーリーを語るキックオフイベントも開催し、100人近い学生を集めた。
※次ページ以降の閲覧には、会員登録(無料)が必要です
●株式会社ドリコム所在地/東京都目黒区下目黒1-8-1 アルコタワー17F設立/2001年資本金/11億2400万円従業員数/227人(正社員・契約社員のみ) ※2014年3月31日現在事業内容/ソーシャルゲーム事業、ソーシャルラーニング事業、広告事業、メディア事業ホームページ/ www.drecom.co.jp/
一覧ページへ戻る
その他のコラム記事を見る