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【企業に聞く】人が活きる組織

株式会社木元省美堂/製造業だって変えられる! トップ主導でライフワークバランスを実現

やる気を引き出す仕組みや教育制度などの人事施策、働きやすい職場環境の実現など、人に関する企業事例を紹介します。(2021年8月31日)

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ホームページ/ https://kimoto-sbd.co.jp/

 

 印刷業界はかつて不規則なスケジュールでの仕事が当たり前のように行われていたという。1955年創業の木元省美堂も残業の常態化で社員たちは疲弊しており、2014年、3代目に就任した木元哲也社長が働き方の改善に着手。社員一人ひとりとの話し合いを経て、よりよい職場環境づくりに勤しんできた。社長とともにライフワークバランスのとれた会社作りを手掛けた社長室の根本優子さんに話を聞いた。

 

 

―御社の沿革や事業内容を教えてください。

 

 大手出版系印刷会社出身で職人気質だった初代社長によって1955年に総合印刷業として創業されました。1980年代には銀行出身の2代目社長に受け継がれ、2014年には3代目となる現在の木元哲也が社長に就任しています。得意とするのは学校参考書や医学書などの印刷ですが、現社長就任後には商業印刷にも注力するようになりました。

 

 また、店頭に設置する販促ツールやノベルティグッズなど、企業のセールスプロモーション用の印刷物も数多く受注しています。Webサイト構築やデジタルツール開発なども事業化しました。スローガンとして「『次の世代に残したい』キレイな文字、美しいカラー」を掲げ、100年続く企業であるべく、さらなる可能性を開拓していきたいと思っております。

 

 

埼玉県戸田市にある工場

 

 

―ライフワークバランスへの取り組みは、どのようにスタートしましたか?

 

 現社長の就任が大きな転機となりました。以前、当社では当たり前のように長時間の残業が行われており、極端に言えば、「残業をすることが美徳」という企業風土だったと思います。有給休暇の取得率も全国平均より10%以上低く、離職率も13〜14%に達していました。

 

 実は印刷の技術やノウハウは属人化している部分があり、その人が辞めてしまうと同じ作業ができないといった悪循環も見受けられました。未整備な働く環境を目の当たりにした現社長は「苦しみがあるのが前提で利益を出すような状況ではいけない」と警鐘を鳴らし、一人ひとりの健康を大事にしていこうという方針を打ち立てました。

 

 

―最初はどんな取り組みからスタートしたのですか?

 

 まずは社長が約70名の社員一人ひとりと面談をしました。社員からは厳しい意見も言われたそうですが、その中で会社を変えていくには制度導入はもちろん、企業風土そのものの変革も必要だと気づかされたそうです。並行して社員に対して「コミュニケーションアンケート」を実施し、部署内外のコミュニケーションの形態、各自の仕事に対するやりがいなどを聞いていきました。

 

 アンケートは一時的なものに終わらせず、3カ月に1回ほどのサイクルで定期的に行い、社員の働き方の変化を浮き彫りにしていくことにしました。ちなみに社長による面談も、コミュニケーションアンケートも、2021年の今も継続して行っています。

 

 

―具体的にはどんな制度がスタートしたのでしょうか?

 

 最初の1〜2年は試行錯誤しながら、女性の活躍推進責任者の設置や、アニバーサリー休暇制度の導入等を進めてきました。その中でも、2016年4月にスタートしたフレックス勤務制度は大きな制度改革でした。10時から15時までをコアタイムとするオーソドックスな形を取ったものの、現場からは「製造業ではそんなことはできない」といった反発の声が上がるとも予測されました。

 

 そこで、最初は印刷物のデータを作る制作部門からスタート。フレックス勤務をしている社員の姿を見せ、「自分たちにもできそうだ」と思ってもらうようにして順次拡大していきました。現在では印刷機を操作する印刷課以外、ほぼ全ての部署でフレックスを導入しています。

 

 

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につづく

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