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人の心が引き起こすさまざまなトラブルを取り上げ、その背景や解決方法、予防策などを探ります。
4月入社の新卒社員は5月になると、新しい環境にストレスを感じてくる。いわゆる5月病である。そして6月には、具体的な問題や心身の症状が出てきて、会社を辞めたくなるのだ。
ケース1:報告をしない新人
入社5年目の智徳は会社でも中堅となり、営業チームのリーダーを任されていた。智徳のチームに、新入社員の晋也が入った。最初は担当を持たせず、取引先への納品などの雑務をさせた。
ある日、取引先から智徳に連絡があった。内容は「こないだ来た人に見積もりを頼んだが、どうなったか?」というものだ。晋也に使いを頼んだ取引先だった。報告しなかった理由を聞くと、「リーダーは忙しそうにされていたので、話すタイミングを図っていました。ですが、時間ばかりたってしまって」と弁解した。
智徳はあわてて見積書を作成したが、得意先は別の会社と契約してしまった。智徳は上司に呼ばれ、叱責された。晋也が見積もりのことを伝えてくれればよかっただけなのだ。想像もしない展開だった。その後も晋也は、予想できない行動で智徳を困らせた。
ある日、智徳は朝自宅を出ると、めまいや吐き気がして、出社できない状態になった。そして、チームを異動することになった。
ケース2:マニュアルを読まない部下
大手アパレルチェーンに勤務する恵は、総務部に籍を置いていた。5月に新卒の亜美が研修を終え、配属されてきた。恵は亜美の教育係を命じられた。
恵は、亜美に作業マニュアルと書類を渡し、データ入力の仕事を頼んだ。やり方はマニュアルに書いてあるので、読んでからやるように言い、「分からないことがあったら、いつでも聞いて」と伝えた。
数分後、亜美は「あの、パソコンが立ち上がらないようですが」と恵に訴えてきた。確認すると、操作方法を間違えていた。その後も、ことあるごとに恵に質問した。
亜美はきちんとマニュアルを読まなかった。人に聞く前に、マニュアルを確認するように言っても無駄だった。終日、亜美の対応に追われ、恵は自分の仕事ができなかった。
次の日も亜美はそんな調子だった。仕事を覚えようとせず、何度もやり方を聞くのだ。亜美の世話で精神的に疲れ果てた恵は、上司に相談した。すると、「後輩を育てるのも君の役割じゃないか。しっかり育成しなさい!」と言われるばかりだった。
その後、恵はストレスで不眠が続き、うつ状態になり、会社を辞める決心をした。亜美といえば、別な部署に配置変えになったが、恵と同じようにうつ状態になった。
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●文/河田俊男(かわだ としお)
1954年生まれ。心理コンサルタント。1982年、アメリカにて心理療法を学ぶ。その後、日本で心理コンサルティングを学び、現在、日本心理相談研究所所長、人と可能性研究所所長。また、日本心理コンサルタント学院講師として後進を育成している。翻訳書に「トクシック・ピープルはた迷惑な隣人たち」(講談社)などがある。
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