「人材の活用」「従業員の教育」「人事制度」等について、事例満載の記事や専門知識が深まるコラム等を展開。自社の活性化や雇用管理のヒントに!
ヒトがあつまる職場/田中和彦
事例で考える困ったときのマネジメント対応/山田真由子
デキル人が辞めない15分マネジメント術/岡本文宏
怒りを笑いに変える!クレーム対応/谷厚志
介護現場で2年間退職者ゼロを実現した定着ポイント/森崎のりまさ
判例に学ぶ労使トラブルの処方箋/岡正俊
時事トピックス
人事労務関連ワード辞典
マンガ・ワーママ人事課長キノコさん
ココロの座標/河田俊男
【企業に聞く】人が活きる組織
労働ニュースに思うこと
人材育成のツボ
シゴトの風景
「平均時給 の検索」「時給の平均や動向」等について、データを作成。労働市場の現状が分かります。
*一部記事の閲覧および機能をご利用いただくには、会員登録(無料)が必要です。会員登録はこちらアイデム人と仕事研究所では、「ビジネスマナーのブラッシュアップ」「新入社員の戦力化」「職種別・階層別の知識・スキルアップ」等につながるセミナーを開催しています。
働く個人にこれまでのキャリアや仕事観を聞き、企業が人を雇用する上で考えなければならないことを探ります。(2018年7月11日)
入社初日に社長から言われた言葉の意味が、1年近くたってようやく分かってきた、と小倉貴一さん(仮名・31歳)は言う。
「広告制作会社の営業職に中途採用され、初日のオリエンテーションに参加したときのことです。60代前半の社長が“うちの営業職はあなたを含めて4人。売上の数字はもちろん大事ですが、君に期待しているのは数字より社内営業のほうです”と言ったのです」
小倉さんが入社した社員30人ほどの広告制作会社は、アパレルメーカーA社のハウスエージェンシーのような会社だった。もともと3人で始めた小さな広告制作会社だったのだが、取引先のアパレルメーカーA社が急成長して、広告物の制作を一手に引き受けるようになった。資本提携はなく会社の場所も別々だが、A社の広告部のような位置づけにある。
「仕事は営業をしなくても常にあるような状態です。A社の仕事に特化していますから、A社が倒産したら一蓮托生というリスクはあるものの、業績は右肩上がりです。大学卒業後、印刷会社でずっと営業畑を歩んできました。売上が減少し、業務縮小に伴い転職に踏み切っただけに、営業らしい営業をせずに仕事があるという状態が新鮮でした」
仕事は待っているだけで振ってくるから、問題はそれをいかに早く、正確に進めていくかである。A社から呼ばれ、カタログやチラシやWeb広告の仕事を受ける。それを社内のデザイナーやコピーライターやカメラマンに振るのだが、彼らとのコミュニケーションが重要だという。
「急ぎの仕事だと、A社との打ち合わせを夕方に終え、7時や8時に戻ってきてデザイナーに仕事を振ります。ところが、みんな仕事がぱんぱんに入っていることが大半です。社長は“外注はなるべく控えろ”と言っていますから、なんとかして社内で完結しなくてはなりません。徹夜で仕上げてもらうことを、お願いをすることもあります。そんなときに必要なのが社内営業だったのです」
印刷会社では仕事を取ってナンボだった。だが、ここではデザイナーたちにいい顔をして、仕事をお願いしなくてはならない。
「自費で、お茶やお菓子を差し入れたりします。花見など時期折々のイベントを企画し、ねぎらったりもします。さしずめ社内接待のようなものです。ハッキリ言って制作部の人たちは、営業を見下しています。社長もデザイナー出身ですから、営業の立場は弱く、窮屈な思いをしています。仕事が円滑に進めばいいやと我慢していますが、入社から1年近くたち、このままこの仕事を続けるべきか悩み始めています」
※次ページ以降の閲覧には、会員登録(無料)が必要です
その他のコラム記事を見る
ココロの座標/河田俊男
事例で考える困ったときのマネジメント対応/山田真由子
人材育成のツボ