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人の心が引き起こすさまざまなトラブルを取り上げ、その背景や解決方法、予防策などを探ります。(2019年5月30日)
電車や飛行機の中で、自分の近くに口臭の強い人がいたことはあるだろうか。臭くても指摘することは難しく、我慢するしかないと言える。しかし、それが毎日のことだったら耐えられるだろうか。
先輩の口臭がきつい
希美は会社を休んでいた。理由は先輩の口臭で、「臭くてたまらないんです」と彼女は訴える。「思い出しただけでも、吐き気がしてくる」と言う。
健康食品を扱う通販会社のテレフォンオペレーターをしている希美は、勤務3年目でクレーム処理を担当することになり、担当5年の先輩から仕事を教わることになった。1つだけ気掛かりなことがあった。希美の前任者が半年でうつ病になって辞めたことで、原因が分からなかった。
だが、先輩の指導を受けて理由が分かった。先輩の口臭がきついのだ。気分が悪くなって、トイレで吐いてしまうほどだった。耐えられないと思いながらもなんとか我慢し、3カ月が過ぎた。希美は、先輩の口臭のことを上司に相談するかどうか迷っていたが、我慢の限界に来ていた。相談すると、上司に「気にするな。それに口臭がきついというだけで、配置転換をするわけにもいかない。彼女はクレーム処理のベテランだし、適材適所だよ」と言われた。
やがて、希美は耐えられなくなり、仕事を休みがちになった。うつのような症状も出るようになり、医師の勧めでしばらく休むことにした。
原因は何か?
口臭の原因は、さまざまである。身体疾患からくるものや歯周病などの口腔疾患からくるもの、あるいはストレスの影響なども考えられるという。
その先輩は、クレーム処理という仕事でストレスも多い。それが原因で、唾液の分泌量が減り、口臭が強くなってしまうのかもしれない。ストレスや疲労からアンモニア臭がしたり、胃腸の環境が悪ければ腐敗臭が発生する可能性もある。また、口腔ケアがうまくできず、舌の表面に食べかすなどの汚れがついて舌苔になり、悪臭を出していることも考えられる。
希美の先輩の口臭は、唾液分泌不足、胃腸からの悪臭、舌苔、歯周病などが複合したものなのかもしれない。
<ストレス心理コンサルティング>
悪臭が鼻に残り
希美は先輩の口臭を我慢しながら仕事をしていたが、悪臭は自分の鼻に残る。そのため、気分が悪くなるばかりでなく、仕事に集中できず、ミスを繰り返していた。その都度、先輩が指導してくれるのだが、苦痛は増すばかりだった。それで精神的に疲労し、うつ気分が出てきた。口臭が職場に与える影響は小さいものではない。
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●文/河田俊男(かわだ としお)
1954年生まれ。心理コンサルタント。1982年、アメリカにて心理療法を学ぶ。その後、日本で心理コンサルティングを学び、現在、日本心理相談研究所所長、人と可能性研究所所長。また、日本心理コンサルタント学院講師として後進を育成している。翻訳書に「トクシック・ピープルはた迷惑な隣人たち」(講談社)などがある。
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