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マナバンク〜学びのヒント〜

社員の自主的な行動で、会社の被害を防ぐ

ビジネスパーソンが抱えるさまざまな課題について、解決やキャリアアップにつながるヒントを学びます。(2019年11月21日)

 突然ですが、下記12の質問項目について、自分が勤めている会社を思い浮かべながら「どう答えるか」を考えてみてください。

 

Q1.職場で自分が何を期待されているのかを知っている
Q2.仕事をうまく行うために必要な材料や道具を与えられている
Q3.職場で最も得意なことをする機会を毎日与えられている

 

Q4.この7日間のうちに、よい仕事をしたと認められたり、褒められたりした
Q5.上司または職場の誰かが、自分をひとりの人間として気にかけてくれているようだ
Q6.職場の誰かが自分の成長を促してくれる

 

 

 

 

Q7.職場で自分の意見が尊重されているようだ
Q8.会社の使命や目的が、自分の仕事は重要だと感じさせてくれる
Q9.職場の同僚が真剣に質の高い仕事をしようとしている

 

Q10.職場に親友がいる
Q11.この6カ月のうちに、職場の誰かが自分の進歩について話してくれた
Q12.この1年のうちに、仕事について学び、成長する機会があった

 

 上記の質問項目は、米ギャラップ社が実施している「Q12(キュー・トゥエルブ)」という組織のエンゲージメント(仕事への熱意度)を測定するツールです。同社は米国最大の調査会社で、膨大な調査データの集計・分析をもとに組織開発のコンサルティングも行っています。Q12は1,300万人のビジネスパーソンを対象に行った調査で、導き出されたものです。

 

 2017年にギャラップ社が実施した調査によると、日本企業はエンゲージメントの高い「熱意あふれる社員」の割合が6%で、米国の32%と比べてかなり低く、調査した139カ国中132位でした。国民性や労働に対する考え方、企業文化は国によって異なるので、単純な国際比較はできません。ですが、Q12には職場の働きやすさや生産性向上に関わる項目が並んでおり、無視できないところもあります。

 

 エンゲージメントは近年、注目されているマネジメントの考え方です。個人が組織の理念やビジョンを理解し、目標達成に向かって主体的に仕事に取り組めるようにすることを実現するものです。世界最大の総合電機メーカー、米ゼネラル・エレクトリック社の最高経営責任者を20年間務め、伝説の経営者と呼ばれたジャック・ウェルチは、マネジメントにおいてエンゲージメントを重視していました。ウェルチは勝ち続けるために、「従業員に自社の理念やミッションを理解してもらい、主体的に仕事に臨んでもらうようにする」エンゲージメントの考え方を大切にしていたようです。

 

 先月、各地で大きな被害をもたらした台風19号の襲来時、従業員たちの自主的な行動で会社の被害を防いだニュースがありました。
 長野市の千曲川が決壊して北陸新幹線や工場の水没などの被害が相次ぐ中、敷地が浸水した長野電鉄傘下の長電バスで、会社を心配して集まったドライバーたちが協力しあい、約100台のバスを避難場所に移動させたのです。避難させていなければ、数10台が廃車になっていた可能性もあったといいます。

 

 台風時に会社を心配して従業員が自主的に集まるというのは、勤務先へのエンゲージメントの高さゆえです。非常時には、日ごろから会社と従業員が「どういうコミュニケーションをとっているのか」が問われます。

 

  


●文/三宅航太
2004年、株式会社アイデム入社。Webメディア管理グループ所属。同社がWebサイトで発信する「人の戦力化」に関するコンテンツの企画・編集業務に従事する。さまざまな記事の作成や数多くの企業を取材。

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