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シゴトの風景

第98回「29歳独身。私の仕事観」

働く個人にこれまでのキャリアや仕事観を聞き、企業が人を雇用する上で考えなければならないことを探ります。(2020年5月14日)

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「仕事が楽になった代わりに、楽しさは半減しました」
 広告代理店で働いていた前職時代と大手Webサービス企業で働く今とを比較して、黒江リカさん(仮名・29歳)はそのように感じている。

 

「前職では、飲料メーカーやスーパーチェーンのセールスプロモーションを担当。自分のアイデアを活かし、大手クライアントの販促活動に貢献できるのがやりがいでした。いっぽう、自社メディアのディレクターをしている今は完全にルーティンワーク。クリエイティビティを発揮する機会は少なくなりましたが、以前と比べて残業は大幅に減りました」

 

 黒江さんは新卒で広告代理店に就職した。2年ほど勤務したが、あまりの激務に疲れ果て、仕事を辞めたという。そのころの経験が活かせることと会社のネームバリュー、そして残業の少なさにひかれて、25歳のときに今の会社に転職した。

 

「ディレクション経験があったので、仕事は2カ月ほどでマスターできました。以来、毎日が同じことの繰り返し。正直、何のスキルアップにもつながりません。社会人としての大きな節目となる『30歳』が近づいてくるにつれ、このままでいいのかなというモヤモヤ感が強くなってきました」

 

 

 

 

 とはいえ、現状のスキルで転職したとしても、今以上の会社に出会えるとは思えないと言う。
「今の職場は、大手だからこその待遇や環境が大きな魅力です。将来、結婚して子供が生まれても安心してキャリアを継続させられますし、もし結婚しなかったとしても十分1人で生きていける収入を手にできます。そのため、やりがいは感じられないものの、なかなか新たな一歩を踏み出すことができません」

 

 そんな黒江さんが、真剣に転職を考えたことが一度だけあった。入社4年目に、希望ではない部署に異動になったときのことだ。

 

「異動先は花形部署だったので、最初の数カ月間は頑張ってみました。ただどうしてもなじめず、元の部署に戻してほしいと上司に直談判。『もし、希望が通らなければ会社を辞めます!』とストレートに伝えました。すると、その翌月には再異動が決定したのです。賃金の対価に労働力を提供しているわけですから、会社と社員は対等な関係。『雇ってもらっているのだから』と萎縮するのではなく、不満があるなら主張すればいいと思っています」

 

 今の職場でキャリアアップしようという意欲はないという黒江さん。課長昇格の打診も、断り続けている。
「他人のキャリアには興味がないので、マネジメントや人材育成をやりたいとは1ミリも思いません。ちなみに、今のチームの課長は同じタイミングで入社した同期の仲間ですが、先を越されて悔しいと思ったことはないですね」

 

 黒江さんによると、周囲の女友だちにもキャリア志向の人はほとんどいないのだとか。

「学生時代の友人の多くも、やりがいよりも待遇や環境を重視しています。飲み会などで仕事の話になっても、上司やお局の愚痴が大半。将来のキャリアについて語り合うことは、まずありません」

 

 

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