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人の心が引き起こすさまざまなトラブルを取り上げ、その背景や解決方法、予防策などを探ります。(2021年12月7日)
デジタル性暴力という言葉を知っているだろうか。盗撮された自分の画像が、ネットに拡散されてしまうようなことだ。それを職場の同僚から「ネットで見たよ。大丈夫?」などと言われたら、どんな気がするだろうか。
上京した理由
26歳の亜希は東京にある大手商社に勤務している。関西の有名私立大学を卒業したが、東京に出たかったので今の会社に就職した。上京したのは、いい男に出会いたいという理由があった。
亜希は自分に独自のルールを課していた。男性と初めて会った日にホテルなどで関係を結び、性的に興奮できればまた会うというものだ。学生時代から今まで男性と何カ月も交際したことはなく、数回のデートで別れてしまった。それがいつも不満だった。
恐怖心に襲われる
最近、亜希は夜中に突然、恐怖や不安感に襲われるようになった。それは、今まで出会った男性たちとの性行為を撮った画像や自分の裸が、SNSを通じて「世界中にバラまかれるのではないか」という不安だ。これまで彼女は関係を持った相手と裸の写真などを撮ってきた。それは刺激的で、記念でもあった。後で思い返して楽しむためでもあった。
自分の画像をSNSに流出されたり、悪用されたりすることを考えると、いても立ってもいられなくなった。恐怖はだんだん強まり、一睡もできず、そのまま朝になる日も増えた。
自分の画像を探す
ネットに流出した素人の画像を検索し、自分が写っているものがないか、夢中で調べた。もし、友人や職場の同僚が画像を見つけたらと思うと、ぞっとした。
不眠が重なり、会社に出勤できなくなる日も増えた。亜希は、自分の恐怖心に追い詰められていった。出会った男性を探して画像を削除してもらうことも考えた。だが、飲食店やクラブで知り合った男性ばかりで、本当の名前を知らない人もいた。
亜希は、自分の性的快楽に男を利用したことの罰があたった、と感じるようになった。今までは自分の顔や体に自信を持っていたので、あとで画像を見て思い出してもらえることに優越感を覚えた。今はなんと愚かな考えに支配されていたのかと、自分のことながらあきれるばかりだった。
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●文/河田俊男(かわだ としお)
1954年生まれ。心理コンサルタント。1982年、アメリカにて心理療法を学ぶ。その後、日本で心理コンサルティングを学び、現在、日本心理相談研究所所長、人と可能性研究所所長。また、日本心理コンサルタント学院講師として後進を育成している。翻訳書に「トクシック・ピープルはた迷惑な隣人たち」(講談社)などがある。
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