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人の心が引き起こすさまざまなトラブルを取り上げ、その背景や解決方法、予防策などを探ります。(2022年1月25日)
人がスーパーやコンビニで万引きをする様子をとらえた映像を、テレビで見たことはないだろうか。万引きは社会問題であり、病んだ現代を現しているのかもしれない。
繰り返す衝動
21歳の恵は、さまざまなストレスに翻弄されてきた。大学受験をひかえて日夜勉強をしていたころ、リストカットをするようになった。入学後、リストカットの衝動はなくなったが、容姿のことが気になり、やせ願望から食べた物を吐くようになった。
就職が近くなるとストレスで万引きをするようになり、やみつきになった。商品がタダで手に入ることに満足感があった。万引きが終わると、次に狙う店を考えては興奮した。ところがある日、スーパーの出口で警備員に捕まり、警察に通報された。まさか自分が捕まるとは思ってもみなかった。
夫と息子を恨む
35歳の麻理恵はシングルマザーで、子供は小学4年生だった。前夫は仕事に就いてもすぐに辞めてしまい、夫婦ゲンカがたえなかった。夫は自分や子供に暴力を振るい、だんだんエスカレートしていった。やがて身の危険を感じるようになり、家出をした。はじめは友人の家に逃げたが、借金をして隣町にアパートを借りた。
しばらくすると、彼女の職場に警察から電話がかかってきた。息子が万引きをして、補導されたという。人気のマンガ本を万引きし、自分が読んだ後、友達に売っていた。また空腹になると、コンビニでおにぎりやお菓子も万引きしていた。麻理恵は夫と息子を恨んだ。
問題は何か?
万引きは重大な犯罪行為で、窃盗罪にあたる。刑法235条に「他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役、50万円以下の罰金に処する」と定められている。
万引きには、さまざまタイプがある。切羽詰まって万引きをする人から、高額な商品を万引きして換金しようとする窃盗のプロまで、さまざまだ。紹介したケースは、精神疾患によるものと、子供の行為障害としてのケースだ。
万引きを防ぐ治療としては、認知行動療法などで認知の歪みや行動の異常性を少しずつ修正していくというものがある。集団療法や自助グループへの参加を通じて、同じように万引きをしていた人々と一緒になって、少しずつ衝動を制御できるようにしていく。
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●文/河田俊男(かわだ としお)
1954年生まれ。心理コンサルタント。1982年、アメリカにて心理療法を学ぶ。その後、日本で心理コンサルティングを学び、現在、日本心理相談研究所所長、人と可能性研究所所長。また、日本心理コンサルタント学院講師として後進を育成している。翻訳書に「トクシック・ピープルはた迷惑な隣人たち」(講談社)などがある。
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