「人材の活用」「従業員の教育」「人事制度」等について、事例満載の記事や専門知識が深まるコラム等を展開。自社の活性化や雇用管理のヒントに!
ヒトがあつまる職場/田中和彦
事例で考える困ったときのマネジメント対応/山田真由子
デキル人が辞めない15分マネジメント術/岡本文宏
怒りを笑いに変える!クレーム対応/谷厚志
介護現場で2年間退職者ゼロを実現した定着ポイント/森崎のりまさ
判例に学ぶ労使トラブルの処方箋/岡正俊
時事トピックス
人事労務関連ワード辞典
マンガ・ワーママ人事課長キノコさん
ココロの座標/河田俊男
【企業に聞く】人が活きる組織
労働ニュースに思うこと
人材育成のツボ
シゴトの風景
「平均時給 の検索」「時給の平均や動向」等について、データを作成。労働市場の現状が分かります。
*一部記事の閲覧および機能をご利用いただくには、会員登録(無料)が必要です。会員登録はこちらアイデム人と仕事研究所では、「ビジネスマナーのブラッシュアップ」「新入社員の戦力化」「職種別・階層別の知識・スキルアップ」等につながるセミナーを開催しています。
メンタルコントロールは仕事の成果や自己成長につながる重要なスキルです。ビジネスシーンでわき起こるさまざまな感情との向き合い方を解説します。(2022年3月1日)
35歳女性、出版業界で働くNさん。忙しい仕事だが、さまざまな出会いがあり、とても充実していました。昨年、3年付き合った男性と結婚し、子供が生まれて今8カ月。育児には夫も協力的で、保育園の送り迎えや家事を手伝ってくれているそうです。
そんなNさんは順風満帆だと思っていましたが、今年に入ってから急に気力が湧かない状態に。あれほど好きだった仕事への情熱も感じなくなってきたことが自分でもショックで、「私、どうしちゃったんでしょう」という相談です。
ライフイベントが重なっていた
私は、まず彼女の健康状態や、生活状態を聞いてみることにしました。睡眠は5時間。夜の授乳をしなくて済むことも増えたが、子供がぐずるとすぐ目が覚めてしまう。それでも3時間おきに授乳してた頃に比べたらだいぶマシ。食欲はあるが、体重は産後なかなか戻らないという。
「疲れている感じは?」と聞くと、「それはもう、いつも疲れている感じです。重い感じ。でも、以前はそういうことがあっても仕事になるとピシッとできたのに、今はなかなかエンジンが入らない。前は、昼休みに友人とおしゃべりするのが大好きだったのに、今は少しの時間でも横になりたくて、更衣室に引きこもるんです。私じゃなくなった感じです」と答えます。
仕事の量や質はそれほど変わらないが、昨年末から顧客ネットワーク関係の新しい仕事を任されるようになった。以前から希望していたし、プロジェクトのリーダーなので頑張りたい。でも、気力が湧かないのがとても歯がゆい。
「お正月はどうしてました?」と聞くと、コロナの関係で控えていた実家に帰ったといいます。孫の顔を見せたくて、大分と大阪の2カ所を2日ずつのスケジュールで回ったそう。強行軍だったが、双方の両親からはとても歓待されて、よい正月だったとのこと。
一通り聞いて、私は「自分では気が付いていないけれど、Nさんは疲労の第2段階、つまりプチうつ状態にあると思います」と話しました。
蓄積疲労と35歳クライシス
現代人の場合、うつ状態になるのは、精神的肉体的に疲れをためすぎた場合がほとんどです。私は、疲労の蓄積度を3段階に分けたモデルで説明しています。1段階は通常の疲労。2段階は疲労がたまり、同じことをしても2倍疲れる状態、これがプチうつ。3段階は3倍の疲労を感じる状態で、本格的なうつ状態です。
>>>次ページにつづく
※次ページ以降の閲覧には、会員登録(無料)が必要です
<会員サービスのご案内はコチラ>につづく
●文/下園壮太(しもぞの そうた)
元陸上自衛隊メンタル教官、メンタル・レスキュー協会理事長、同シニアインストラクター。防衛大学校を卒業後、陸上自衛隊入隊。陸自初の心理幹部として、自衛隊員のメンタルヘルス教育、リーダーシップ育成、カウンセリングなどを行う。退官後は講演や研修を通して、独自のカウンセリング技術の普及に努める。『自衛隊メンタル教官が教える心をリセットする技術』(青春出版社)、『50代から心を整える技術』(朝日新書)など著書多数。
https://www.yayoinokokoro.net/
この記事のキーワード
クリックすることで関連する記事・データを一覧で表示することができます。その他のコラム記事を見る
ココロの座標/河田俊男
事例で考える困ったときのマネジメント対応/山田真由子
人材育成のツボ