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イキイキ働くためのメンタルコントロール〜自衛隊メンタル教官に学ぶ〜/下園壮太

第11回「35歳クライシス」

メンタルコントロールは仕事の成果や自己成長につながる重要なスキルです。ビジネスシーンでわき起こるさまざまな感情との向き合い方を解説します。(2022年3月1日)

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 35歳女性、出版業界で働くNさん。忙しい仕事だが、さまざまな出会いがあり、とても充実していました。昨年、3年付き合った男性と結婚し、子供が生まれて今8カ月。育児には夫も協力的で、保育園の送り迎えや家事を手伝ってくれているそうです。

 

 そんなNさんは順風満帆だと思っていましたが、今年に入ってから急に気力が湧かない状態に。あれほど好きだった仕事への情熱も感じなくなってきたことが自分でもショックで、「私、どうしちゃったんでしょう」という相談です。

 

 

 

 

ライフイベントが重なっていた

 

 私は、まず彼女の健康状態や、生活状態を聞いてみることにしました。睡眠は5時間。夜の授乳をしなくて済むことも増えたが、子供がぐずるとすぐ目が覚めてしまう。それでも3時間おきに授乳してた頃に比べたらだいぶマシ。食欲はあるが、体重は産後なかなか戻らないという。

 

 「疲れている感じは?」と聞くと、「それはもう、いつも疲れている感じです。重い感じ。でも、以前はそういうことがあっても仕事になるとピシッとできたのに、今はなかなかエンジンが入らない。前は、昼休みに友人とおしゃべりするのが大好きだったのに、今は少しの時間でも横になりたくて、更衣室に引きこもるんです。私じゃなくなった感じです」と答えます。

 

 仕事の量や質はそれほど変わらないが、昨年末から顧客ネットワーク関係の新しい仕事を任されるようになった。以前から希望していたし、プロジェクトのリーダーなので頑張りたい。でも、気力が湧かないのがとても歯がゆい。
 「お正月はどうしてました?」と聞くと、コロナの関係で控えていた実家に帰ったといいます。孫の顔を見せたくて、大分と大阪の2カ所を2日ずつのスケジュールで回ったそう。強行軍だったが、双方の両親からはとても歓待されて、よい正月だったとのこと。

 

 一通り聞いて、私は「自分では気が付いていないけれど、Nさんは疲労の第2段階、つまりプチうつ状態にあると思います」と話しました。

 

 

蓄積疲労と35歳クライシス

 

 現代人の場合、うつ状態になるのは、精神的肉体的に疲れをためすぎた場合がほとんどです。私は、疲労の蓄積度を3段階に分けたモデルで説明しています。1段階は通常の疲労。2段階は疲労がたまり、同じことをしても2倍疲れる状態、これがプチうつ。3段階は3倍の疲労を感じる状態で、本格的なうつ状態です。

 

 

 

 

>>>次ページにつづく

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につづく

 


●文/下園壮太(しもぞの そうた)
元陸上自衛隊メンタル教官、メンタル・レスキュー協会理事長、同シニアインストラクター。防衛大学校を卒業後、陸上自衛隊入隊。陸自初の心理幹部として、自衛隊員のメンタルヘルス教育、リーダーシップ育成、カウンセリングなどを行う。退官後は講演や研修を通して、独自のカウンセリング技術の普及に努める。『自衛隊メンタル教官が教える心をリセットする技術』(青春出版社)、『50代から心を整える技術』(朝日新書)など著書多数。
https://www.yayoinokokoro.net/

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