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これからの人材活用

パート・アルバイトが活きる7ポイント

今回から2回に渡り、「パート・アルバイト活用」をテーマに、メンタルチャージISC研究所代表の岡本文宏さんにご執筆いただきます。活用のメリットや効果、推進にあたって企業が押さえるべきポイントなどについて、解説していただきます。

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 企業の収益改善が大きく進まない中、業種を問わず、コスト減を目的にしたパート、アルバイトの活用が進んでいます。そうした中、現場では「パート、アルバイトスタッフにどこまで仕事を任せればよいのか?」「責任のある仕事をさせてよいものか?」「パート、アルバイト中心で現場がちゃんと回るのか?」など、人材マネジメントに関する疑問や悩みを抱える経営者、マネージャーが増えています。

 ただ、私自身がかつて、セブン-イレブンのFC店を経営していたときの経験からお伝えすると、正社員、パート、アルバイトの能力、やる気には大差はなく、従業員の雇用の種類によって仕事に差をつけることはナンセンスだと考えます。

 実際、全国で1万6,000店舗を超えるセブン-イレブンの店舗で働くスタッフの9割はパート、アルバイトです。業界ナンバーワン企業の現場は彼、彼女たちにより運営され、その売上が作り出されているといっても過言ではありません。
 また、ホスピタリティーあふれる接客、サービスを提供し続けている、東京ディズニーリゾートもスタッフの9割がアルバイトで構成されています。

 そこで働く人たちは、人並み外れた技能、特別な知識を持ち合わせているわけではなく、どこにでもいるような主婦パート、学生アルバイト、フリーターが中心です。つまり、普通のパート、アルバイトを活用することで、業績を上げることは十分できるということになります。
 そこで今回はパート、アルバイトを活かし、現場をうまくマネジメントするための7つのポイントについて、ご紹介したいと思います。



(1)会社・店の方針をしっかり伝える

 週に数回、1日4〜5時間しか勤務していないパートタイマーであっても、お客さまから見れば、フルタイム勤務のスタッフとなんら差はなく、どちらも会社(店)のスタッフであることには変わりありません。

 そうなると、パート、アルバイトスタッフであっても、会社(店)の経営方針、考え方を熟知しておくことは必須となります。
私が経営していたセブン-イレブンでは、採用後に行う新人教育の場で、いきなり作業のやり方を教えるというのではなく、経営理念やヴィジョン、目標などについて、きちんと伝えるレクチャータイム(座学)を設けていました。

 そういう機会を、入社直後に持つことで、彼、彼女たちに組織の一員であることを自覚させることができます。



(2)伝える情報に差をつけない

 「アルバイトやパートにお店のことをどこまで話せばいいのか?」

 これは、経営者、マネージャーたちからよくきかれる質問の1つです。私としては、正社員、パート、アルバイトなど雇用形態の違いで、伝える情報に差をつけるべきではないと考えます。
私がかつてセブン-イレブンのFC店を経営していたときの話ですが、近隣への競合チェーンの出店が相次ぎ、お店の業績が低迷した時期がありました。このままの状態が続くと、自分自身の生活費も確保できなくなる。そんな状況一歩手前まで追い込まれていました。

 売上が急降下していく中、利益を確保するためには経費をできるだけカットしていかねばなりません。コンビニ経営で一番コストがかかるのは人件費です。そうなると、スタッフのシフト数を減らすという大なたを振るわざるを得ません。
そこで、パート、アルバイトスタッフを集めてミーティングを行い、店の実情をすべて公開し、経営状態がどうなっているのかを詳細に説明しました。そして、皆に業績アップの取り組みに対して協力を仰ぎました。

 ただ、そのときの私の本音としては、「協力してくれ」と頼まれたからといって、本気でやる気を出してくれるのかどうか半信半疑という感じでした。なぜなら、学生アルバイトや主婦パートにしてみれば、私の店の経営状態が悪化してシフトが減らされても、また別の働き口を探して勤めればよいと考えるだろうと思っていたからです。でも、現状を伝えてからは、多くのスタッフがお店の実情を理解し、売上アップのために協力してくれることになりました。その後、8カ月ほどでお店を売上前年比2桁減の状態から2桁増にまでV字回復することができるに至ったのです。

 “パート、アルバイトスタッフに、こんなことを言っても分かってくれないだろう”と考えるのではなく、分かってもらえるようにこちらから歩み寄り、語りかけていくことが大事なのです。



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岡本文宏●1966年、神戸生まれ。日本初の店長専門ビジネスコーチ。メンタルチャージISC研究所代表。大手婦人服チェーン、セブン-イレブンFCオーナーを経て、2005年にメンタルチャージISC研究所を設立。全国150社以上の企業に、現場ですぐに活用できる“小さな組織の『人』” に関する問題解決メソッドを提供し、成果を上げている。著書に「仕事をまかせるシンプルな方法〜9割がパート・アルバイトでも繁盛店になれる!」(商業界刊)、「店長のための採る・育てる技術」(日本実業出版社刊)。雑誌「商業界」「美容の経営プラン」「月刊コンビニ」などで執筆多数。全国の商工会議所、業界団体、企業にて講演活動も積極的に行っている。
ホームページ:
http://www.cvsfc.com/
Facebook: https://www.facebook.com/hikidasu
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