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マネジャーの心得/田中和彦

第13回「お局さまは、なぜ後輩に嫌がらせをするのか?」

現場マネジャーに向けて、リーダーとしての心構えやマネジメントの手法などを解説します。

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 あなたの職場には、お局さまと陰で呼ばれるような女性社員がいませんか?
 一般的にお局さまとは、勤続年数が長く、とくに同性の同僚や後輩に対して影響力を持っている女性社員のことを言います。自分の思い通りにならない後輩などに対しては、いじめや嫌がらせを行い、裏で組織を牛耳る裏番長のような存在です。
 このお局さま、もう少し人事マネジメント的な観点でその特徴をあげていくと、

・同じ部署に長くいることで、特定の仕事を抱え込んでおり、その人がいないと困るという状況を意図的に作り出している

・自分のポジションを脅かすものについては、上司であれ、同僚であれ(とりわけ後輩)、徹底的に排除するか、もしくは懐柔、従属させる力学を行使する

・組織内に独自の暗黙のルールを作ることで、自分自身が働きやすい(働かなくてもいい)環境を作り上げていく

 以上のようなものです。




深層心理を分析する


 では、なぜお局さまがこういう特徴を持つようになったのか、その深層心理について分析してみましょう。

 お局さまがなにかと周囲に対して強気に出るのは、実は、自信のなさやコンプレックスが原因になっていることが多いものです。「いつ後輩から自分の仕事を奪われるか分からない」、「自分の能力の限界を周囲に悟られたくない」、「自分がいなくても組織が当たり前のように回っていくことで、自分の存在価値のなさに気付かれたくない」などです。実は、お局さまは、非常に弱い部分を持っているということをまずは認識しておいてください。

 人間には、生まれついて防衛本能というものがあり、自分の地位を守るためには、手段を選ばず、なりふり構わぬ行動に出ることがあります。お局さまは、この自分の地位保全を巧妙なやり方で行っているわけです。

 また、成長するという志向よりも、現状を維持する志向が強く、変化よりも安定を求めます。これも、変化に臨機応変に順応できるかどうかについて、必要以上に不安感を持っているからです。新しいルールや考え方に対して拒絶感を持つのは、不安の裏返しなのです。

 お局さまにとって居心地のよい環境というのは、上司にはいい顔をし(上司のほうが巧妙に手なずけられている状態ですね)、上司からのある程度の権限を委譲され、組織の裏側では、同僚や後輩たちを自分の意のままに動かせる職場ということです。

 ただし、こういう職場は、陰で泣いていたり、我慢を強いられたりしている社員が少なくありません。くれぐれもそういう状況を見逃さないことです。お局さまが裏で支配しているような職場は、チャレンジする風土に欠け、パフォーマンスも上がらないものです。



仕事の「見える化」と「標準化」


 これらを踏まえた上でのお局さまの対処法をお伝えしましょう。

 1つは、仕事の「見える化」です。
 お局さまは、自分の仕事を人に奪われたくないため、そして、自分の仕事の中身を厳格に評価されないため、何をやっているのかをオープンにしない傾向があります。お局さまの口癖のひとつに、「他にやれる人がいなくて、自分だけが忙しくて困っちゃう」というものがありますが、よくよく仕事の中身を吟味していくと、質的にも量的にもそれほど負荷の高いものでなかったりします。抱え込んでしまっているので、上司から(同僚からも)具体的に業務内容が見えずに、正当な評価が下せないのです。



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●文/田中和彦(たなか かずひこ)

株式会社プラネットファイブ代表取締役、人材コンサルタント/コンテンツプロデューサー。1958年、大分県生まれ。一橋大学社会学部卒業後、人材サービス関連企業に入社し、情報誌の編集長を歴任。その後、映画配給会社のプロデューサー、出版社代表取締役を経て、現在は、「企業の人材採用・教育研修・組織活性」などをテーマに、“今までに2万人以上の面接を行ってきた”人材コンサルタント兼コンテンツプロデューサーとして活躍中。新入社員研修、キャリアデザイン研修、管理職研修などの講師や講演は、年間100回以上。著書に、『課長の時間術』『課長の会話術』(日本実業出版社)、『あたりまえだけどなかなかできない42歳からのルール』(明日香出版社)など多数。
連絡先:info@planet-5.com
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