「人材の活用」「従業員の教育」「人事制度」等について、事例満載の記事や専門知識が深まるコラム等を展開。自社の活性化や雇用管理のヒントに!
事例で考える困ったときのマネジメント対応/山田真由子
デキル人が辞めない15分マネジメント術/岡本文宏
怒りを笑いに変える!クレーム対応/谷厚志
介護現場で2年間退職者ゼロを実現した定着ポイント/森崎のりまさ
判例に学ぶ労使トラブルの処方箋/岡正俊
時事トピックス
マネジャーの仕事〜チームが機能するヒント〜/田中和彦
人事労務関連ワード辞典
マンガ・ワーママ人事課長キノコさん
ココロの座標/河田俊男
【企業に聞く】人が活きる組織
労働ニュースに思うこと
人材育成のツボ
シゴトの風景
「平均時給 の検索」「時給の平均や動向」等について、データを作成。労働市場の現状が分かります。
*一部記事の閲覧および機能をご利用いただくには、会員登録(無料)が必要です。会員登録はこちらアイデム人と仕事研究所では、「ビジネスマナーのブラッシュアップ」「新入社員の戦力化」「職種別・階層別の知識・スキルアップ」等につながるセミナーを開催しています。
日々、流れてくる、労働関連の多彩なニュース。本コラム欄では、アイデム人と仕事研究所の所員が、そうしたニュースに触れて「思うこと」を、持ち回りで執筆します。
強化される有給休暇取得促進策
年次有給休暇(以下「有給休暇」)の取得促進に向け、政府が取り組みを強化しています。国会で審議中の「労働基準法」の改正案では、10日以上の有給休暇が付与される労働者に対し、毎年5日、時季を指定して付与することを事業主に義務付けています(※1)。
また、先日示された「過労死等の防止のための対策に関する大綱(案)」では、「将来的に過労死等をゼロにすること」を目指し、「平成32年までに年次有給休暇取得率を70%以上」とすることが数値目標の1つとして掲げられています。
※1ただし、労働者が時季を指定した場合や、計画付与を行った場合に取得された日数分については、事業主は時季指定をする必要はありません。
これらの有給休暇取得促進政策の背景には、休みを増やすことで「健康確保」を図る狙いがあるようです。
しかし、そもそも企業の「年間休日数」は企業によって異なっています。完全週休2日制の企業もあれば、土曜日や日曜日、祝日も出勤する企業もあります。健康確保を考えるのであれば、有給休暇の取得を促進するよりも、休日数の最低基準を引き上げるほうが効果的なのではないか?そもそも、世の中の企業は1年間にどのくらいの休日数を設定しているのか?と、これらの情報に触れるにつれ、休日についてさまざまな疑問が湧いてきました。
有給休暇とその実態
そもそも、有給休暇とはどのような制度なのでしょうか。有給休暇は、労働基準法に規定された賃金が支払われる休暇のことです。厚生労働省によると、その目的は「心身の疲労を回復し、ゆとりある生活を保障するため」とされています。
有給休暇の付与日数は勤続年数ごとに定められています。週の所定労働時間が30時間以上の労働者の場合は、勤続6か月以上1年6か月未満の「10日」からスタートし、年数を経るごとに付与日数は増加、勤続6年6か月以上の「20日」で最大となります(図1参照)。
では、1年間の有給休暇のうち、実際にどのくらいの日数が消化されているのでしょうか。厚生労働省の「平成26年 就労条件総合調査」によると、労働者1人あたりの有給休暇の「平均付与日数(1年間に付与した日数)」は18.5日、「平均取得日数(1年間に実際に取得した日数)」は9.0日、そこから算出される「平均取得率」は48.8%となっています。あくまでも平均値ではありますが、付与された有給休暇のうちの半分も消化されていないのが日本の現状なのです。
企業の年間休日数の実態
続いて、年間休日数について見てみましょう。労働基準法では「年間休日数」について下限を定めてはいませんが、少なくとも「1週間に1日」の休日を与えることを規定しています(例外あり)。1年間は52週と数日なので、年間休日数の最低ラインは、上記から計算すると、52日、もしくは53日ということになります。52日や53日という年間休日数は、「少ない」と感じる方も多いと思います。実際、企業の「年間休日数」どのくらいなのでしょうか。
※次ページ以降の閲覧には、会員登録(無料)が必要です。
●文/菊地敦子(きくち あつこ)
アイデム人と仕事研究所/社会保険労務士
大学卒業後、メーカーにて営業事務職に従事。在職中に社会保険労務士試験に合格。2014年株式会社アイデム入社。顧客・社内啓発向け労働関連法規の解説、企業、労働者に対するアンケート調査に従事している。
この記事のキーワード
クリックすることで関連する記事・データを一覧で表示することができます。その他のコラム記事を見る
労働ニュースに思うこと
怒りを笑いに変える!クレーム対応/谷厚志
デキル人が辞めない15分マネジメント/岡本文宏