第9回「人間関係は上下か? 左右か?」
パート・アルバイトスタッフに「いかに定着してもらい、戦力として力を発揮してもらうか」についての施策や、考えるヒントなどを解説します。
皆さま、こんにちは! アルバイト活用コンサルタントの植竹剛です。いよいよ年末に差し掛かり、気分はクリスマスに正月ほろ酔い気分…とはいかずに元旦からしっかり仕事!という方も多いかもしれませんね。ちなみに私も元旦から仕事をさせていただきます!
年末年始の繁忙期でパート・アルバイトが体調不良でドタキャンにならないように、私が店長時代に「これだけは200%やりなさいっ!!」と全員に常に(10分に1回くらいの頻度で)言っていたことを思い出しました。非常に単純なことですが、「手洗い」です。「うがいがセットでは」と進言する部下もいました。でも、指示は単作業1つに絞ることで、浸透スピードが最速になる鉄則から、手洗いだけにしました。
休憩時はもちろん、業務中でもドンドン洗ってもらいました。「手荒れが…」という女性には飲食店の厨房担当では無理でしたが、ハンドクリームも許可しました。厨房担当には「お湯が一番手の油分をそがれて手荒れする。厳しいが冷水で洗う」と指示しました。それだけ手洗いを重視し、体調不良欠勤者が前の年と比べて激減しました(1週間で13人→2人)。繁忙期に目配りをするのは業務自体だけではなく、このような細かいことも案外大事だったりします。ご参考になれば幸いです。
新年はいろいろ新しいことを始めても、「またか」と思われることが少ないチャンス月です。新しく人間関係を見直したいと思われている店長、職長の方にはおすすめの取り組みがあります。それは、人間関係の調整の考え方を一気に変えてみるということです。 テーマは「人間関係の調整は、上下関係で成立させるのではなく左右で行う」です。まず、上下と左右のイメージ比較をしてみましょう。
1.上下年齢、社歴、職位呼称/職位等級など、人事考課者と被人事考課者
2.左右同年齢、職務内容や要件、他部署の同職位呼称/職位等級、責任と権限が同条件(範囲に違いはあっても良い)
パラダイム(ものの見方や捉え方、枠組みのこと)の転換が必要になる方も多いでしょう。このような弊害が予想できます。
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●文/植竹剛(うえたけ つよし)1971年生。株式会社チームのちから代表取締役。大学卒業後、株式会社ロッテリア入社。店長経験を経て、チェーンストア化を目指す企業にヘッドハンティングされて転職。その後、数社で店舗運営に関するさまざまなノウハウを学び、2012年、組織における人の問題の解決支援を行う株式会社チームのちからを設立。これまで直接関わったアルバイト採用はのべ2万人、店長経験は11店舗に及ぶ。著書に『「できる店長」と「ダメ店長」の習慣』(明日香出版社)、『落ちこぼれスタッフから最強のチームを作る極意 店長養成道場』(日経BP社)がある。オフィシャルブログ: http://team-chikara.com/blog/店長養成道場: http://tenchoyouseidojo.com/バイトテロ対策: http://www.baitoterro.com/
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