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マネジメント悩み相談室/田中和彦

第10回「“うつ病”から復帰する部下がいたら?」

マネジメントに関する悩みについての解決策を示したり、対処法などを解説します。

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■相談
実は私の部下が“うつ病”だと診断され、この1年間ほど会社を休んでいたのですが、やっと体調も元に戻り、来月から復帰が決まりました。こういうケースで立ち直った人をどう迎えればいいのか、教えていただければと思います。

 


■回答
うつ病から職場に復帰する場合、特に意識しなくてはならないのは「職場での復職プログラム」を本人と納得するまで十分に話し合って決めるというものです。当然ですが、産業医やカウンセラーの専門家の意見も参考にしなくてはなりませんし、上司だけではなく、メンバーも含めた職場全体の受け入れ態勢を考える必要があります。焦りは上司にとっても本人にとっても禁物です。長期的に捉え、「このきっかけをポジティブに活用して、職場全体の一体感を醸成しよう」くらいの気持ちで取り組んでほしいと思います。

 

   

 

 今回も、“部下のうつ病”に関するご相談を取り上げます。

 

 前回は、「予防と予兆の発見」の重要性をお伝えしました。病気になるかもしれない前段階でうまく対処ができれば、深刻な状況を避けることができますし、この部分は現場の管理職でしか対応ができません。つまり、産業医やカウンセラーに頼る前段階で管理職に何ができるかをお伝えしました。


 そして、今回お伝えするのは、病気の後段階の重要性です。回復後の復帰に関しても前段階同様に、病気の専門家ではなく誰より現場の管理職の存在が大きく影響します。


 うつ病が回復し、元の職場に復帰する場合、最も大切なことは、病気だった本人と上司が「どのように復帰していくか」を十分に話し合い、具体的なプログラムにしていくことです。長期的なスケジューリング計画を立てることで、お互いが納得できることが何よりも優先されなければなりません。
 「予防と予兆の発見」同様に、「部下の話を十分によく聞くこと」、「ちょっとした変化にも気づくこと」などが重要です。


 「彼(彼女)は治ったからもう大丈夫」などと勝手に決めつけたり、「これからは本人に任せておけばいい」と放置したりしないことです。あまりにも事を急いで以前のような業務を与えてしまい、そのプレッシャーから再び病気を発症し、またしても休まれてしまっては元のもくあみになります。本人にとっても職場にとっても会社にとっても、いいことなどひとつもありません。くれぐれも完全復帰を焦ってしまわないことです。


 「うつ病からの回復は、復帰後の復職プログラムを含めてこそ回復期と呼ぶべきもので、完全に元に戻ってからの復帰ということはない」というくらいに考えてもらったほうがいいと思います。
 そもそもこの病気は行きつ戻りつを繰り返しながら、徐々に前進していき、やがて以前のペースを取り戻していくものだからです。

 


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 ●文/田中和彦(たなか かずひこ)
株式会社プラネットファイブ代表取締役、人材コンサルタント/コンテンツプロデューサー。1958年、大分県生まれ。一橋大学社会学部卒業後、人材サービス関連企業に入社し、情報誌の編集長を歴任。その後、映画配給会社のプロデューサー、出版社代表取締役を経て、現在は、「企業の人材採用・教育研修・組織活性」などをテーマに、“今までに2万人以上の面接を行ってきた”人材コンサルタント兼コンテンツプロデューサーとして活躍中。新入社員研修、キャリアデザイン研修、管理職研修などの講師や講演は、年間100回以上。著書に、『課長の時間術』『課長の会話術』(日本実業出版社)、『あたりまえだけどなかなかできない42歳からのルール』(明日香出版社)、『出世する人、しない人の1ミリの差』(きこ書房)など多数。
連絡先:info@planet-5.com

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