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シゴトの風景

第64回「引き継ぎが雑な先輩」

働く個人にこれまでのキャリアや仕事観を聞き、企業が人を雇用する上で考えなければならないことを探ります。

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 保険代理店に中途入社したばかりの松浦時夫さん(仮名・31歳)は、先輩社員からの引き継ぎに頭を悩ませている。

 

「引き継ぎといっても丸投げなんです。ペンディングになっている案件とかたくさんあるのに、その先輩は『俺はもう担当じゃない』と言って関わろうとしません。なかにはコンプライアンス違反じゃないかと思われるような案件も含まれていて、辞めようかどうか迷っています」

 

 

 高校を卒業後、松浦さんは新卒で印刷会社に入社した。営業マンとして順調にキャリアを積み重ねてきたが、会社の業績はここ数年、対前年比を下回るようになっていた。役員の給料の遅配があったといううわさも耳にしている。将来的な不安と31歳で独身ということもあって、他業種に挑戦することにした。

 大手の保険代理店に転職したのは、安定した会社だったからである。

 

「大手金融機関の資本が入った大型の保険代理店です。私は法人営業部に所属して、複数の企業の自動車保険の契約更新や事故対応をしています。今は3カ月間の研修を終えて先輩からの引き継ぎをしている最中ですが、やり方がとにかく雑で相手の立場になって物を考えるということをしない人なので困っています」

 

 引き継ぎ初日のことである。自動車保険の契約台数100台の大手クライアントA社の総務部長にあいさつに行くのに、事前の打ち合わせは何もなく、分厚いファイルを手渡されただけだった。

 

「これ、今の契約の内容だから、見ておいてよ。明日は朝9時にA社の総務部の前でよろしく」

 

 ところが当日になって松浦さんは焦った。A社の受付で社名を告げてもアポはないと言われ、総務部はおろか社内に入っていくことさえできない。先輩の携帯に何度か電話を入れてようやくつながると、いら立った声が聞こえてきた。

 

「俺たちは業者なんだからさ、受付じゃなくて、裏口の管理室から入っていくんだよ。新卒じゃないんだから、そのくらい分かるだろ」

 

 確かに一理あるが、こんな調子ではこれから先が思いやられるな、と思ったら、数日後の引き継ぎはもっと雑だった。

 

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