「人材の活用」「従業員の教育」「人事制度」等について、事例満載の記事や専門知識が深まるコラム等を展開。自社の活性化や雇用管理のヒントに!
ヒトが辞めない会社の採用活動
応募者を見極める選考基準の新常識/奥山典昭
介護現場で2年間退職者ゼロを実現した定着ポイント/森崎のりまさ
現場を困らせる問題スタッフ対処法/岡本文宏
判例に学ぶ労使トラブルの処方箋/岡正俊
時事トピックス
マネジャーの仕事〜チームが機能するヒント〜/田中和彦
人事労務関連ワード辞典
マンガ・ワーママ人事課長キノコさん
ココロの座標/河田俊男
【企業に聞く】人が活きる組織
労働ニュースに思うこと
人材育成のツボ
シゴトの風景
「平均時給 の検索」「時給の平均や動向」等について、データを作成。労働市場の現状が分かります。
*一部記事の閲覧および機能をご利用いただくには、会員登録(無料)が必要です。会員登録はこちらアイデム人と仕事研究所では、「ビジネスマナーのブラッシュアップ」「新入社員の戦力化」「職種別・階層別の知識・スキルアップ」等につながるセミナーを開催しています。
人の心が引き起こすさまざまなトラブルを取り上げ、その背景や解決方法、予防策などを探ります。
暑い日や雨の日は、会社に行くことがおっくうになる。誰にでもあることだ。寝坊して遅刻しそうなとき、会社に風邪をひいたとうそをついて、休んだことがある人もいるだろう。そして翌日には何事もなかったかのように、普通に出社する。だが、それができず、会社に行けなくなる人がいる。
職場で自信を失う
尚人は、朝になると「今日こそ、会社に行けない」と思う。職場で「はっきり話せ」「人の話をよく聞け」などと言われるので、すっかり自信をなくしたからだった。
論理的に思考することや、話をすることが苦手だ。上司や先輩にあいまいなことを言われると、頭が混乱し、話せなくなった。また、計画どおりに仕事を進められず、どうしても遅くなってしまうのだ。毎日のように「自分は劣っている」「仕事も会話もできず、本当にダメな人間だ」と思うようになり、気分も落ち込んだ。
やがて、自殺のニュースに敏感になった。自殺する人を勇敢に感じ、すごいと思うようになった。家で首に包丁を当ててみたが、それ以上のことはできなかった。夜、ベッドに入ると、理由もなく涙があふれてきた。尚人は精神的に追い詰められていた。
自分は嫌われている
百香は、職場の人たちが「自分を悪く言っているのではないか」と思い込んでいる。実際には職場の人たちは明るく、親切だ。分からないことは丁寧に教えてくれ、何度聞いても嫌な顔をしない。まさしく理想的な職場だ。誰も彼女を悪く思っている人はいない。
しかし、百香には地獄の職場だった。職場の女性たちはよく笑うが、自分は笑えない。みんなはサッカーの話や芸能界の話題で盛り上がっているが、楽しくなかった。一般的な人が興味を持つことに、関心が持てないのだ。
百香は入社2年になるが、職場の人たちからランチや仕事帰りの飲み会などに誘われたことがなかった。そんなこともあり、彼女は「自分は会社に必要のない人間だ」と感じるようになった。やがて、会社に行くのがつらくてたまらなくなった。
原因はコンプレックス
史織は入社して半年後に、目と鼻の整形をした。以前から、社会人になったら整形をすると決めていたからだ。自分では印象がよくなったと満足していたが、職場の人たちの目が変わった。自分を見るときに一瞬、顔が曇るのだ。その反応に、今まで感じたことのないコンプレックスを感じた。それから史織は会社に行けなくなった。
一方、清四郎は学生時代から薄毛に悩んでいた。就職の面接試験では、カツラをつけて臨んだ。入社してから毎日カツラをつけていたが、ある日、職場でカツラが落ち、ハゲ頭が丸出しになってしまった。トイレに駆け込んでカツラをつけて戻ったが、職場の雰囲気が一変した。その翌日から、会社に行けなくなった。
※次ページ以降の閲覧には、会員登録(無料)が必要です
●文/河田俊男(かわだ としお)
1954年生まれ。心理コンサルタント。1982年、アメリカにて心理療法を学ぶ。その後、日本で心理コンサルティングを学び、現在、日本心理相談研究所所長、人と可能性研究所所長。また、日本心理コンサルタント学院講師として後進を育成している。翻訳書に「トクシック・ピープルはた迷惑な隣人たち」(講談社)などがある。
その他のコラム記事を見る
マネジャーの仕事/田中和彦
判例に学ぶ労使トラブルの処方箋/岡正俊
時事トピックス