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働く個人にこれまでのキャリアや仕事観を聞き、企業が人を雇用する上で考えなければならないことを探ります。
年商10億円企業の経営者だった丸田充さん(仮名・46歳)は、倒産後の就職活動に苦しんだという。
「大学卒業後、家業の会社の役員になりました。以来、他人の飯を食ったことがないまま会社は倒産、45歳で初めての就職活動ですから、想像以上のプレッシャーがありました」
丸田さんは創業66年目の家具屋の3代目で、地元ではよく知られた会社だった。最盛期には20人近くの社員がおり、3代目の若手社長ということで新聞社からインタビューを受けたり、ラジオに出演したこともある。
だが、大手チェーンなどの競合他社が進出してくると、売上は瞬く間に落ちていった。さらにリーマンショックが追い打ちをかけ、ネット販売にも乗り遅れて万策尽きたのである。
「応援してくれた地元の人や社員には申し訳ない反面、すっきりもしました。資金繰りと古参社員とのあつれきに悩まされた日々から解放されて、ほっとしたというのが正直な気持ちです」
問題はそれからだった。丸田さんは、妻と育ち盛りの子供2人を抱えていた。
「45歳で社員経験がないわけですから、転職サイトに登録しても面接までこぎ着けるのが難しかったですね。面接に行っても、元経営者はプライドが高くて扱いづらいと言われたこともあります。経営者時代は青年会議所によく誘われたのですが、そういう集まりが嫌いで、横のつながりもほとんどありませんでしたから、転職サイトや人材派遣会社のコーディネーターに頼るしかなかったのです」
とはいえ、マネジメントの経験を買ってくれた会社もある。どこからうわさを聞きつけたのか、ヘッドハンティングもあった。小売店と飲食店の店長候補が大半である。家具屋の常連客だった建設会社の社長から「知り会いの新聞販売店の幹部候補としてやってみないか」と言われたのは、そんな頃である。
「今さら仕事を選べるような立場でもありませんでしたし、人とのつながりを大切にして波に乗ってみようと思いました」
丸田さんは45歳にして新聞販売店の正社員となり、まずは配達と集金など基本的なことを覚えた。所長から「そろそろ拡張の仕事に力を入れてくれ」と言われたのは、入社して半年ほどたった頃だった。拡張とは、新聞の購読者数を増やす個人宅への訪問営業のことである。
「面接のときは、問題社員が多いから、“近い将来は労務管理を中心としたマネジメントを頼む”と言われていましたが、購読者数が増えなければマネジメントどころではないですから、当然営業も求められるとは思っていました。ただ、所長から露骨に“家具屋時代の顧客リストを見せてくれ”と言われたときには、ショックを受けました。所長が欲しかったのは私のマネジメント能力ではなく、当時の顧客だったのかなと」
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