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アイデム人と仕事研究所の研修部門の所員が、日々の業務やお客さまとの対話から感じたことなどをつづります。
組織で働く上で欠かせない「チーム力」。その重要性はわかっているものの、うまくいっていないケースの方が多いのではないでしょうか。
先日、友人からもこのような話を聞きました。自分が考案した提案がプロジェクトとして採用された。企画立案から実行し、期限通りにそのプロジェクトを達成することができて、すごくうれしかった。しかし、その後、自分の会社の役員と話す機会があり、そのプロジェクトが話題になった。企画は自分自身であったが、プロジェクト遂行の計画、マネジメント等は、すべて上司である課長の成果として評価されていたとのこと。
その後、友人は「モチベーションが下がり、上司である課長への信頼もなくした。気持ちが整理できない」と話していました。
その話を聞いた数日後、TVでスポーツ番組を見ていました。その中でバレーボールの話が出てきました。バレーボールでは、試合中にミスをしたときこそ、チーム皆で手をつなぎ円陣となり、そのミスを繰り返さないチーム力を確認する場を意識的に作っているのだと、元全日本の選手が話していました。
私の中で奇妙にこの二つの事象が繋がり、コミュニケーションの目的を再認識させられました。
最初の友人の話は、友人もその上司も目的を達成したのに、自己を中心としたコミュニケーションを形成しているため、成果をめぐり良い状況になっていません。言い換えれば発信の元が自分自身となっているために、チームの存在が見えなくなっています。
それとは対照的に、バレーボールの件は「試合に勝つためにミスをした人を孤独にさせない、私たちはチームだから大丈夫」というチームの存在が見えます。
コミュニケーションは一人で何かをするときにはあまり必要がありませんが、複数の人で何かを達成するときは必ず必要なもの、かつ重要なものです。
実際、私たちはチームや組織を意識したコミュニケーションを図ることがどの位あるでしょうか?
自分中心の受け止め方や言葉の発信は多いのに対して、チームや組織を念頭にした受け止め方や言葉は少ないかもしれません。
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●文/中島美保(なかじま みほ)
アイデム人と仕事研究所 教育・研修企画/営業担当
大手人材紹介会社での法人営業、大手損害保険グループ会社の人事部にて、採用、人材教育全般を担当。現在はアイデム人と仕事研究所にて、キャリアカウンセラー(CDA)として、お客様の経営視点を大切に、組織が活性化できる人材教育・研修をご提案できるように業務に取り組んでいる。
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