「人材の活用」「従業員の教育」「人事制度」等について、事例満載の記事や専門知識が深まるコラム等を展開。自社の活性化や雇用管理のヒントに!

「経営者やパート従業員の意識」等について、さまざまなデータを作成。労働市場の現状が分かります。

*一部記事の閲覧および機能をご利用いただくには、会員登録(無料)が必要です。会員登録はこちら

「平均時給 の検索」「時給の平均や動向」等について、データを作成。労働市場の現状が分かります。

*一部記事の閲覧および機能をご利用いただくには、会員登録(無料)が必要です。会員登録はこちら

アイデム人と仕事研究所では、「ビジネスマナーのブラッシュアップ」「新入社員の戦力化」「職種別・階層別の知識・スキルアップ」等につながるセミナーを開催しています。

*一部記事の閲覧および機能をご利用いただくには、会員登録(無料)が必要です。会員登録はこちら

労働ニュースに思うこと

誰かの靴を履いてみるということ

個人の働き方や企業の人事労務、行政の労働施策など、労働に関するニュースを取り上げ、課題の解説や考察、所感などをつづります。(2020年4月30日)

< 1 2 >

1966年のヒット曲

 

 先日、全世界に向けて新型コロナウイルスとの闘いを支援するグローバル・ストリーミング・コンサート番組『OneWorld:Together at Home』(主催:非営利団体Global Citizen、世界保健機関)が放送・配信されました。発起人のレディ・ガガを始め、エルトン・ジョン、ポール・マッカートニーなど、世界の名だたるミュージシャンたちが自宅でパフォーマンスを披露し、日本でも地上波やCS/BSなどで放送されました。

 

 番組の中で印象に残ったのがアメリカのシンガーソングライター、ビリー・アイリッシュが歌った1966年のヒット曲『Sunny』です。現在18歳の彼女はデビュー・アルバムが世界20カ国以上で1位に輝いた、世界で最も人気のあるミュージシャンの1人です。パフォーマンスにあたり、彼女は「この曲を聞くと温かくて素敵な気分になれる。みんなにもそんな気持ちになってほしい」と前置きしてから、兄のフィネアスが弾くピアノに合わせ、独特のささやくようなヴォーカルで歌い上げました。

 

 

 

 

 『Sunny』を書いたのはアメリカのソウルシンガー、ボビー・ヘブです。強盗事件に巻き込まれて兄を失ったヘブが憔悴し、悲嘆にくれる中で作ったと言われ、「絶望的だった人生をある人に救われ、その愛を伝える」ということが歌われています。曲のタイトルで、冒頭から呼びかけるように歌われる『Sunny』は、太陽のようにあたたかく、優しかった兄のことを指していると読み取ることもできます。

 『Sunny』はカバーが多いことでも知られ、日本では鈴木雅之、奥田民生、小野リサ、海外ではジェームズ・ブラウン、スティービー・ワンダー、ジャミロクワイなどが名を連ねています。

 

 

イギリスの中学校で行われている授業

 

 誰かのことを思うというのは、歌のモチーフの1つです。有名なところでは、ビートルズの「Hey Jude」はジョン・レノンの息子ジュリアンを励ますためにポール・マッカートニーが作ったと言われています。
 それに関連して、思い出したことがあります。昨年刊行され、注目を集めた『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(ブレイディみかこ著/新潮社)という本があります。本書は『Yahoo!ニュース本屋大賞2019ノンフィクション本大賞』『毎日出版文化賞特別賞』『八重洲本大賞』をはじめ、数多くの賞を受賞しており、ノンフィクションとしては異例のベストセラーとなっています

 

 イギリスに住む著者が公立中学に通う息子の日常を描いたものですが、その学校にはさまざまな人種や家庭の子供たちが集まっており、差別や格差、社会の分断などの世界共通の問題を考えるきっかけを与えてくれます。
 本書で、イギリスの中学校で行われている授業のことが紹介されています。「シティズンシップ教育」というカリキュラムで、社会的な役割を果たす準備を目的としたものだそうです。日本でいう「公民」や「道徳」に近いもののようです。

 

 著者の息子が通う学校では「ライフ・スキルズ」という授業の中にそれが組み込まれ、議会政治についての基本的なことや自由の概念、法の本質などを学びます。テストは政治や社会の問題を自分で考えて回答するというもので、「エンパシーとは何か?」という問題が出されたそうです。そのとき息子は「To put yourself in someone’s shoes(自分で誰かの靴を履いてみること)」と答えます。英語の定型表現で「他人の立場に立ってみる」という意味です。

 

 

>>>次ページにつづく

 

※次ページ以降の閲覧には、会員登録(無料)が必要です
<会員サービスのご案内はコチラ

 


 

 

●文/三宅航太
大学卒業後、出版社、編集プロダクション勤務を経て、2004年、株式会社アイデム入社。データリサーチチーム所属。同社がWebサイトで発信する「人の戦力化」に関するコンテンツの企画・編集業務に従事する。さまざまな記事の作成や数多くの企業を取材。

< 1 2 >

この記事のキーワード

クリックすることで関連する記事・データを一覧で表示することができます。

一覧ページへ戻る

2ページ目以降をご覧になるには、会員ログインが必要です。
会員登録(無料)がお済みでない方はこちら

会員登録(無料)はこちら

その他のコラム記事を見る

人気記事ランキング

マネジャーの仕事/田中和彦

[第36回「部下からナメられないようになるためには?」]
人材育成や評価、意思決定など、マネジャーにはさまざまな役割が求められます。マネジャーに必要な視点や考え方、心の持ち方などについて考察します。

判例に学ぶ労使トラブルの処方箋/岡正俊

[無期転換権発生前の雇止めの有効性〜N事件(東京高裁令和4.11.1判決、労判1281号5頁)〜]
近年、労働関係の訴訟は社会的関心が高まり、企業にとって労使トラブル予防の重要性は増しています。判例をもとに、裁判の争点や予防のポイントなどを解説します。

時事トピックス

[年収の壁・支援強化パッケージ、計画届受理状況]
人事労務関連のニュースの中から、注目しておきたいものや社会の動向を捉えたものなどをピックアップしてご紹介します。
注目のコンテンツ

人と仕事研究所Facebook