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ココロの座標/河田俊男

第61回「呑気症と診断されて」

人の心が引き起こすさまざまなトラブルを取り上げ、その背景や解決方法、予防策などを探ります。(2021年4月8日)

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ストレス性の腹痛?

 

 32歳の友里恵は、仕事中でも頻繁にトイレに行っていた。お腹が張っていて、さまざまな胃腸薬を試したが効果はない。腹痛もあったので、病院に行くと「呑気症ではないか」と診断された。

 呑気症とは空気をのみ込み過ぎて、胃や腸に空気がたまり、おならやゲップが頻繁に出る症状のことだ。胸焼けや腹痛などが見られることもある。彼女は、無意識のうちに唾液と一緒に空気をのみ込んでいたようだ。

 

 原因はストレスが考えられた。ストレスで頬に力が入り、歯を噛みしめたときに出た唾液といっしょに、空気ものみ込んでいたと考えられる。
 思い当たるストレスとして、仕事や彼氏のことが思い浮かんだ。会社で仕事の遅い後輩がいて、いつもフォローばかりしていた。コロナ禍の影響で、交際している彼とあまり会えていなかった。将来的には彼と結婚したいと思っていたが、彼女の両親と同居という条件に難色を示されていることもストレスになっていた。

 

 

 

 

実家が被災

 

 また、彼女は大きなストレスを抱えていた。福島の実家が東日本大震災で被災し、兄が津波で亡くなっていた。
 福島にある友里恵の実家は、事故が起きた福島原発からは離れていたが、彼女は避難所にいた両親を説得して一緒に住むことにした。彼女は1人で住んでいた都心のワンルームマンションを引き払って、郊外の広めのアパートに引っ越した。そのときは「1年ほどして状況が落ち着いたら、福島に戻ればいい」と考えていた。

 

 

高齢の両親

 

 それから10年が過ぎ、両親は介護が必要な年齢になっていた。福島にいたころ、両親は畑仕事などをして元気に暮らしていたが、今は何もしていなかった。そのせいで老化が進み、体調不良を訴えるようになっていた。食欲がなくなり、夜も寝つきが悪くなった。血圧も上がり、膝や腰に痛みが出て、大きな病気になる可能性もあった。

 

 また、父親は震災にあったとき、「たこつぼ心筋症」になった。大きなストレスが引き金になりやすく、洪水や地震などの自然災害時にも発症が増えると言われている。ストレスはいろいろな形で、健康を脅かしていた。

 

 

>>>次ページにつづく

 

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につづく

 


●文/河田俊男(かわだ としお)
1954年生まれ。心理コンサルタント。1982年、アメリカにて心理療法を学ぶ。その後、日本で心理コンサルティングを学び、現在、日本心理相談研究所所長、人と可能性研究所所長。また、日本心理コンサルタント学院講師として後進を育成している。翻訳書に「トクシック・ピープルはた迷惑な隣人たち」(講談社)などがある。

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