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メンタルコントロールは仕事の成果や自己成長につながる重要なスキルです。ビジネスシーンでわき起こるさまざまな感情との向き合い方を解説します。(2021年5月20日)
35歳男性、係長、社運がかかっているイベントを任され、尊敬する部長に期待されている。だが、コロナでイベントの準備が大きく滞っており、このまま失敗したら大損害。直属の上司である課長は頼りにならず、部下も動かない。自分で決めて、行動しなければならない。焦って吐き気がする。どうしよう…とzoomでの相談。
大変な状況のようですが、この方は疲労が原因で、強い不安の感情に巻き込まれていると考えられます。
不安は、私たちに過剰に悲惨なイメージを持たせます。この方は会社のイベントを「自分が1人で背負っている」という感覚を持っていますが、もし本当に社運がかかっているのなら、35歳の係長が1人ですべてを担っているはずはないのです。「1人で背負っている」は、多くの場合、不安が見せる過剰な想像なのです。
不安は感情アプリ
そもそも不安は、将来の危険に備えさせるための感情アプリ。原始人が、猛獣や敵対部族から攻撃される状況を想定してデザインされています。できるだけ早く対処できるように、危険な情報を集め、最悪の状況をシミュレーションするのが基本機能。
現代人は、猛獣から襲われることはないのですが、このアプリは現代人仕様にバージョンアップされていません。仕事がうまくいかないという事態にも「猛獣に襲われる!」と同じように反応してしまうのです。
だから、とにかく悪いことばかりに目が向き、誰も助けてくれず、そうこうしている間にも事態が取り返しのつかない方向に進んでいる…、という感覚になってしまいます。
このような不安や焦りは、上手に使えば仕事をするためのエンジン、つまりモチベーションになります。この方もこれまでは、言わば「不安エンジン」でよい仕事をしてきたのでしょう。ところが今回は少し違うようです。もちろんコロナの影響(4月に解説)もあるでしょう。しかし、詳しく聞いてみると、私には違う側面が見えてきました。
この方は、昨年結婚し、今年子供が生まれていたのです。その間に、2回引っ越しもしていました。いわゆるライフイベント(誰でも経験する日常の少し大変な出来事。結婚、入学、出産、家の購入、病気、交通事故など)が重なっているのです。
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●文/下園壮太(しもぞの そうた)
元陸上自衛隊メンタル教官、メンタル・レスキュー協会理事長、同シニアインストラクター。防衛大学校を卒業後、陸上自衛隊入隊。陸自初の心理幹部として、自衛隊員のメンタルヘルス教育、リーダーシップ育成、カウンセリングなどを行う。退官後は講演や研修を通して、独自のカウンセリング技術の普及に努める。『自衛隊メンタル教官が教える心をリセットする技術』(青春出版社)、『50代から心を整える技術』(朝日新書)など著書多数。
https://www.yayoinokokoro.net/
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