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ココロの座標/河田俊男

第76回「職場に陰謀論者がいたら」

人の心が引き起こすさまざまなトラブルを取り上げ、その背景や解決方法、予防策などを探ります。(2022年7月19日)

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 SNSには、さまざまな陰謀論やフェイクニュースがあふれている。中にはそれを信じ込んでしまい、問題を起こす人もいる。

 

 

マスクはしない主義

 

 35歳の真紀は、建築資材会社の営業事務として働いて10年になる。だが、自分に対する職場の同僚たちの態度や対応にうんざりしていた。きっかけは、コロナの感染防止に対する考え方の違いだった。職場では感染防止対策でマスクの着用が義務付けられていたが、彼女は「マスクをしても感染は防げない」と主張し、着用しなかった。会社から注意をされても着用しなかったので、人と接しない業務に異動させられた。

 

 また、職場で彼女だけがワクチン接種をしなかったので、同僚たちから距離を置かれるようになった。彼女は不満と怒りを感じ、会社を休むことが多くなった。やがて、うつ状態になり、会社を辞めることにした。

 

 

 

 

陰謀論を語る支配人

 

 42歳の雄太はホテルの支配人だ。彼は、コロナウイルスは世界覇権を狙う国の細菌兵器だなどという陰謀論を信じていた。だからマスクをせず、ワクチン接種もしないと主張し、従業員にもそれを強制した。あまりにもそうしたことを熱く語るので、従業員たちは賛同することも無視することもできなかった。やがて、精神的な疲労でホテルを辞める人が出てきた。

 

 雄太が初めて陰謀論を耳にしたのは、アメリカで起きた9.11テロのことだった。実はアメリカの自作自演だったのではないかという陰謀説を主張する本を読み、ショックを受けた。その後、SNSやインターネットなどから、さまざまな陰謀の情報を集めるようになった。

 

 

それぞれのきっかけ

 

 真紀はコロナに2回感染したが、個人輸入で入手していた薬で大事に至らなかった。そのため、感染してもインフルエンザと同じようなものだと思った。その薬はコロナの治療薬の候補になったことがあり、欧米の研究者による治療効果の報告もあった。だが、WHOや多くの専門家によって、科学的根拠が希薄なので治療薬として個人の判断で服用するべきではないとされた。

 

 雄太のきっかけは子供のころから自分の考えをまとめたり、言語化することが苦手だったことだ。明確に語れるものがほしくて、9・11テロをきっかけに陰謀論を知り、掘り下げていくうちに抜け出せなくなった。

 

 

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につづく

 


●文/河田俊男(かわだ としお)
1954年生まれ。心理コンサルタント。1982年、アメリカにて心理療法を学ぶ。その後、日本で心理コンサルティングを学び、現在、日本心理相談研究所所長、人と可能性研究所所長。また、日本心理コンサルタント学院講師として後進を育成している。翻訳書に「トクシック・ピープルはた迷惑な隣人たち」(講談社)などがある。

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