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人の心が引き起こすさまざまなトラブルを取り上げ、その背景や解決方法、予防策などを探ります。
最近、猫や犬などのペットがブームになっている。ペット中心の生活を送っている人も増えているようだが、いつか別れる日が来る。ペットを愛する人々にとっては、考えたくない現実だ。
飼い猫を溺愛
38歳の純子は、経営コンサルティングファームに勤務している。アメリカの大学を卒業してからMBAを取得し、現地の企業で働いてから日本に帰国した。結婚はしていない。アメリカでは、いろんな国の男性と交際をしていたが、日本人の男性は尊敬できず、恋愛対象にはならなかった。でも、ペットを飼っており、気楽で充実した毎日を送っていた。
純子はペットの猫を溺愛していた。自宅は、猫が心地よく暮らせるようになっていた。キャットタワーなどの遊び場や猫が好きな植物、専用の爪とぎ板を用意していた。万一、死んでしまって寂しくなった場合を考え、インコも飼っていた。
毎日、帰宅すると猫が純子を迎えにくる。純子は、猫の世話をすることがストレス解消になっていた。特に猫のにおいを体いっぱいに吸い込むことが大好きだった。それが至福のときなのだ。
ある日、突然の別れ
しかし、ある日突然、そのかわいい猫が死んでしまった。病気になっていたことに気づけなかったことが、悔しくてたまらなかった。猫を失ったことで、仕事にも集中できなくなり、やる気も失った。悲しさのあまり出社できなくなる日もあった。その寂しさを、インコで埋めようとした。「おかえりなさい」と言える頭のいい鳥だ。口からエサを与えていたので、インコは自分の子供と同じような存在だった。しかし、猫が死んで1カ月後、今度はインコが死んでしまった。
それから純子は家に帰ると、ふと猫がどこかにいるような気持ちになり、部屋中を探し回った。気がつくと朝まで探してしまう日もあった。インコの声が聞こえるときもあった。純子にとって、ペットロスは深刻なものだった。ペットの写真を見るたびに、涙があふれ出して止まらなくなった。会社も休みがちになり、出社しても仕事に集中できなかった。
ある朝、純子は自宅を出ようとすると、急に胸が痛くなった。「重い病気かもしれない」と心配になった彼女は、病院に寄ってから出社することにした。近所の比較的大きな病院に向かう途中、純子の脳裏に浮かんだことは、「もしかしたら心筋梗塞では?」という疑問だった。
病院で、医師に症状を伝えた。医師は「必要な検査をしますが、その心配はなさそうですよ」と答えたが、彼女は納得できない。後日、精密検査をしたが、やはり心筋梗塞ではなかった。医師の見解では、「疲れではないか」ということだった。
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●河田俊男(かわだ としお)
1954年生まれ。心理コンサルタント。1982年、アメリカにて心理療法を学ぶ。その後、日本で心理コンサルティングを学び、現在、日本心理相談研究所所長、人と可能性研究所所長。また、日本心理コンサルタント学院講師として後進を育成している。翻訳書に「トクシック・ピープルはた迷惑な隣人たち」(講談社)などがある。
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