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人事労務関連ワード辞典

カスタマーハラスメント

人事労務に関連するワード集です。基礎的なものからトレンドまで、さまざまなワードを解説します。(2026年8月25日)

カスタマーハラスメント(カスハラ)とは、顧客や取引先からの不当な要求や暴行などの迷惑行為によって、従業員の働く環境が害されることです。カスハラに該当するかどうかは、要求内容が「妥当かどうか」や、伝え方が「社会通念上相当かどうか」などで判断されます。


<カスハラとなり得る具体例>
�仝楜劼陵弋疇睛討紡電�性がないもの
・商品やサービスの内容とは無関係な要求(従業員のプライバシーに関わることや性的なことなど)
・商品やサービスに問題は認められないが、不当な要求(欠陥のない商品から新しい商品への交換要求や、提供されたサービスのやり直しの要求など)

�⇒弋疇睛討梁電�性に関わらず、要求の手段・態様が違法、又は社会通念上不相当なもの
・暴行などの身体的な攻撃
・暴言や脅迫、侮辱などの精神的な攻撃
・同じ質問を執拗に繰り返すなど、長時間に渡って居座る行為


2026年10月から労働施策総合推進法の改正によって、カスハラ対策が義務化されます。事業主は以下の措置を講ずる必要があります。

・事業主の方針の明確化、周知(カスハラから従業員を保護する方針や対応ルールなどを定め、従業員に周知する)
・相談体制の整備(相談窓口を設置し、従業員に周知する)
・事後の適切な対応(事実関係を迅速かつ正確に確認し、再発防止の措置を行う)
・相談者の保護(相談者のプライバシー保護や不利益な取扱いの防止などを行う)

カスハラ対策を講じないと、企業は以下のリスクを負う可能性があります。

➀従業員からの損害賠償請求
カスハラの被害を受けた従業員から、安全配慮義務違反として、企業は損害賠償請求を受ける可能性があります。企業は損害賠償金の金銭的なコストに加え、訴訟に伴う時間や労力などが発生するおそれがあります。

➁離職率の上昇
カスハラ対策が不十分な場合、顧客対応を担う従業員の心理的負担が大きくなり、離職してしまうかもしれません。また、実際に離職されてしまうと、既存の従業員の業務負担が増えたり、新たな人員確保の必要性が生じたりするなど、さまざまな悪影響を及ぼす可能性があります。

➂企業イメージの低下
企業がカスハラ対策義務を怠った場合、行政指導や企業名公表などの措置を受ける可能性があります。また、従業員がカスハラによる労災認定を受けた場合、企業の管理体制や職場環境に対する社会的な批判を招きかねません。その影響で企業の評判が低下し、顧客からの信頼を失ったり、人材確保が困難になったりすることも考えられます。


カスハラとクレームの違い

カスハラの中には、正当なクレームが含まれていることがあります。クレームとは、不良品の交換要求やサービスに対する不具合の指摘など、社会通念上妥当な範囲で伝えられる合理的な要求のことで、顧客からの貴重な声です。

例えば、購入した商品の不具合の指摘や返金の要求などはクレームです。しかし、顧客からクレームが伝えられるときに、クレームを受ける従業員に対して人格否定の暴言や長時間の電話強要などがあると、伝え方はカスハラになります。

カスハラとクレームの違いは、「要求に正当な根拠があるか?」「伝え方は常識的か?」などをポイントに考えると整理しやすいでしょう。正当な要求には誠実に対応し、カスハラには毅然とした対応をとる必要があり、バランスが求められます。

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