ヒダ株式会社/社内報の活用で、会社の魅力をアピール 静岡に拠点を構える老舗企業の新卒採用活動
新卒採用を行っている企業に、採用活動に関して工夫していることや取り組みなどについて伺います。
静岡県に創業140余年を数える老舗企業がある。1867年に建材卸として創業したヒダ株式会社だ。同社はセメントや生コンクリートなどの建設資材や上下水道資材の卸を基盤に時代の変化や顧客のニーズを捉え、経営の多角化を進めてきた。現在、本業のほかに建築工事請負、物流・ロジスティクスサービス、モバイル通信、レジャーなどの事業を展開している。同社の専務取締役である肥田渉さんは言う。
「本業の建材卸での実績があるため、他業種への参入もお客さまからの信頼を得ることができました。日々変化していく社会の中で創業以来、受け継いできた変わらない情熱を持ち、お客さまの問題を解決していくパートナーでありたいと考えています」

専務取締役 肥田渉さん
経営層の声を学生に伝える
同社の採用活動は中途が中心だったが、近年は定期的に新卒採用を行っている。2014年4月に3人の新卒社員が入社、2015年度は6人が入社予定である。新卒者を対象にした募集告知は、自社サイトとハローワーク、県内の合同企業説明会で行っている。採用業務を担当する総務部課長の齋藤健之輔さんは言う。
「説明会には企業側のPRタイムが設けられていることが多いのですが、専務に登壇していただいています。当社以外は一般社員がやっているところがほとんどですが、経営層から学生へ直接、思いを伝えると訴求力がぜんぜん違います」 また、企業PRタイムでは、PRの順番が最後になるように主催者にお願いしているという。そのほうが学生に印象付けられるからだ。
説明会終了後、同社へのエントリーを希望する学生には書類を送ってもらう。書類選考を通ると、1次面接と筆記試験がある。その後、2次面接となり、3次が最終面接という流れだ。
働いている姿をイメージ
1次面接は3人で対応していると齋藤さんは言う。「私と配属予定先の上長、それから職場で一緒に働くことになる先輩社員の3人です。応募者は1次面接の事前対策は十分に準備されてきますので、きちんとあいさつができるか、質問に対する受け答えができているかなど、私は基本的なところしか見ていません。それよりも注意深く見ているのは、面接前後の行動や電話連絡時の言葉づかいなど、面接以外のところです。例えば、面接を終えて会社の建物を出たとたんにタバコを吸い始めたり、携帯を操作したりする方がいらっしゃいます。タバコを吸っても、携帯を操作しても構わないのですが、配慮が必要だと思います。そういうところに、その人の素の姿が現れるのではないでしょうか」
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ヒダ株式会社●所在地/静岡県静岡市葵区柚木570番地●設立/1933年(創業1867年)●資本金/3,000万円●従業員数/90人(2014年9月現在)●事業内容/建築資材・上下水道資材の卸、外装工事・杭打工事、物流・ロジスティクスサービス、モバイル通信、レジャー企画など●ホームページ/ http://www.hida-group.co.jp/
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