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人の心が引き起こすさまざまなトラブルを取り上げ、その背景や解決方法、予防策などを探ります。(2019年7月25日)
頭痛に悩んでいる人は少なくないといわれる。最近は、さまざまな原因で頭痛になる人が増えているようだ。ドラッグストアでも頭痛薬はすぐに手が届くところに置かれており、ニーズが高い証拠だ。
澪の場合
32歳の澪はスーパーマーケットで総菜コーナーを担当している。彼女は最近、頭痛に悩んでいた。きっかけは職場の同僚に声をかけられたことだ。問題を抱えていた澪を案じて話しかけてきた同僚に、悩みを打ち明けたのである。澪は「誰にも話さないでほしいんだけど、実は離婚を考えてて…」と話を切り出し、夫の不倫、子育て、将来など、悩んでいることをすべて話した。
3日後、職場で別の部門の女性から「離婚するんだって?」と聞かれた。同僚に話したことは、職場中に知れ渡っていた。激しい怒りを感じ、同僚を信じて話した自分自身も責めた。その日から澪は頭痛に悩まされるようになった。自分のプライバシーが知られ、職場でおしゃべりのネタにされていることに、耐えられなかったのだ。
裕太の場合
27歳の裕太は電気関連会社に勤務して5年、オペレーターをしている。ある日、上司から「若手を指導する立場になってほしい」と言われた。今はパソコンに向かう仕事なので、基本的に人と会話をする必要がない。子供の頃から人間関係が苦手で、人とうまくコミュニケーションがとれない祐太にとって、理想的な仕事だった。だが、指導をすることになれば、人と関わっていかなければならない。
今の仕事でも周囲への気遣いで精神的に疲れ、休日は1日中寝ているほどだった。指導の話は断ったが、その後も上司は打診してきた。やがて断りきれない状況になると、頭痛がするようになった。痛みがひどいときは仕事でミスをしてしまうこともあり、それもストレスになった。最近は夜も眠れなくなってしまった。
結愛の場合
結愛は、憧れていた保育園に勤務することになった。頭痛がするようになったのは、仕事を始めて半年が過ぎたころだった。原因は結愛が未熟で、任された仕事をうまくこなせないことだった。最近は頭痛がひどく、職場に行けなくなるくらいだった。
結愛の頭痛は、園長への不満も関係していた。園長は園児や母親には優しいが、職員には厳しく、あまりにも冷たい態度をとるのだ。結愛は、園長の姿が社会の理想と現実の違いのように思えた。彼女は人生を悲観するようになり、自分のことを否定的に考えるようになった。職場ではミスや失敗を繰り返し、そのたびに注意され、指導される。だが、うまく適応できず、頭痛が起きるようになった。やがて、結愛はうつ病になった。
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●文/河田俊男(かわだ としお)
1954年生まれ。心理コンサルタント。1982年、アメリカにて心理療法を学ぶ。その後、日本で心理コンサルティングを学び、現在、日本心理相談研究所所長、人と可能性研究所所長。また、日本心理コンサルタント学院講師として後進を育成している。翻訳書に「トクシック・ピープルはた迷惑な隣人たち」(講談社)などがある。
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