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事例で考える困ったときのマネジメント対応/山田真由子

第17回「シニア社員のやる気ダウンを防ぐアプローチ」

働き方や価値観が多様化する中、マネジメントは個別対応が求められています。さまざまな事例から、マネジャーに求められる対応を解説します。(2025年8月19日)

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 カルビー株式会社は2024年4月より、定年後の社員がより意欲的に活躍できるよう「シニア社員制度」を改定しました。高い専門性や後進の育成力を持つ人材に対し、新たに「シニアマイスター」という職位を新設。定年前と同等の待遇を維持したうえで、最長3年間、65歳を超えても継続して勤務できる仕組みを導入して注目を集めています。

 少子高齢化が進む社会において、シニア層の戦力化は企業にとって喫緊の課題であり、こうした制度改革はその一環であると考えられます。今回は、シニアスタッフへの対応について取り上げます。





■今回の事例
 定年を迎え、勤務先に再雇用されたAさん(62歳)は、現役時代と同じ業務内容・責任を担っているにもかかわらず、給与が約4割減となり、不満を募らせていました。後進への指導や業務改善提案にも積極的に取り組んでいましたが、「同じ仕事をしているのに自分だけ待遇が低いのは納得できない」と周囲にこぼすことが増えていきました。

 Aさんは上司から「Aさんの経験と知識には本当に助けられています」「後輩への影響力は大きく、感謝しています」との言葉をかけられていましたが、不満は解消されず、次第に関与が消極的になっていきました。やがて、それは職場全体の雰囲気にも影響が出始め、若手社員が気を使って相談しにくくなるなどの悪循環が起きるようになりました。


■解説

シニア層の不満への対応

 このような状況において管理職に求められるのは、まず本人の貢献を適切に認め、賞賛し、存在価値を伝えることです。「長年の経験が後輩育成に活かされている」「業務の質の向上に貢献してくれている」など、具体的な場面を挙げてフィードバックすることで、承認欲求を満たす効果が期待できます。

 さらに、役割や期待を明確にすることも重要です。例えば「育成責任者」などの肩書きを与え、公式な任務として位置づけて立ち位置を明確にすることで、本人が組織貢献への納得感を得られるようにします。カルビーの事例でも、「シニアエキスパート」や「シニアマイスター」といった制度上の役割を設けることで、再雇用者の自律的な活躍を促しています。
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●文/山田真由子(やまだ まゆこ)
山田真由子社会保険労務士事務所代表。特定社会保険労務士、公認心理師、キャリアコンサルタント。26歳のときに3度目の受験で社会保険労務士に合格。さまざまな業種にわたり、約15年のOL 生活を経て、2006年12月に独立開業。現在、「誰もが輝く職場づくりをサポートする」をミッションとして活動している。経営者や総務部担当者などから受けた相談件数は延べ10,000件以上、セミナー登壇は1,500回以上を数える。著書に『外国人労働者の雇い方完全マニュアル』(C&R研究所)、『会社で泣き寝入りしないハラスメント防衛マニュアル部長、それってパワハラですよ』(徳間書店)、『すぐに使える!はじめて上司の対応ツール』(税務経理協会)。
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