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年間1000冊のビジネス書を読む出版コンサルタントの土井英司さんが、人材の活用や育成などをテーマしたビジネス書を厳選して紹介します。
★今月の1冊
『成功する子 失敗する子』
著者:ポール・タフ
訳:高山真由美
出版社:英治出版
(四六判/296ページ/税込1890円)
今月ご紹介する1冊は、「ニューヨーク・タイムズ」、「ハフィントンポスト」、「ウォール・ストリート・ジャーナル」など、米各紙誌で絶賛の、アメリカ最新教育理論。著者は、フリーのジャーナリストとして、子供の貧困と教育政策を専門に執筆・講演活動を行うポール・タフ氏。本書には、その取材の成果が生きています。
『成功する子 失敗する子』とは、露骨なタイトルですが、原題も『How Children Succeed』となっており、かなりストレートな表現です。内容は、幼少期の経験や親の子育て、その後の学校教育がどう成功に結びつくのかを明らかにした、タイトルに負けず刺激的な論考。採用の際に参考にしたい情報が、びっしり詰まっています。
本書で紹介されている情報のなかに、「ACE(子供時代の逆境)の数値」という指数がありますが、これが4以上だと、普通の人に比べて喫煙率は2倍、アルコール依存症である割合は7倍。5を超えた男性は、ゼロの男性に比べて46倍という高率でドラッグを注射したことがあったそうです。
さらに、6を超えてしまうと、ゼロの人々に比べて自殺を試みたことのある割合は30倍。なお、ストレスに満ちた環境で育った子供の多くが、集中することやじっと座っていること、失望から立ち直ること、指示に従うことなどに困難を覚えるそうで、これは面接や試験でも確認できるかもしれません。うっかり入社させる前に、きちんとチェックしておきたいところです。
また、活躍する人の資質としては、スタンフォード大学の「マシュマロ・テスト」がありますが(幼少期にマシュマロを我慢できた子供が大人になって高収入となった)、本書によると、「自制」だけが、成功の資質ではありません。
本書では、この「自制」を含む「非認知的スキル(=粘り強さや自制心、好奇心、誠実さ、ものごとをやり抜く力、自信など)」の役割に注目し、従来の認知的スキル中心の教育に疑問を投げかけています。シカゴ大学の経済学者、ジェームズ・ヘックマンが調べたところによると、高校修了同等資格(GED)の合格者は、学力は高校を卒業した者に劣らなかったのに、年収や失業率、離婚率、違法ドラッグの使用率に関しては、中退者とそっくりな結果が出たそうです。
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●土井英司(どい えいじ)
出版コンサルタント、ビジネス書評家、エリエス・ブック・コンサルティング代表取締役。1974年生。慶大卒。オンライン書店アマゾンの日本サイト立ち上げに参画。数々のべストセラーを仕掛け、カリスマバイヤーと呼ばれる。現在、出版コンサルタントとして著者のブランディングからマーケティングまでをトータルで行う。プロデュースした書籍に、100万部を突破した『人生がときめく片づけの魔法』、シリーズ累計37 万部を突破した『年収200万円からの貯金生活宣言』など多数。著書に『成功読書術』(ゴマブックス)、『土井英司の「超」ビジネス書講義』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)がある。
http://eliesbook.co.jp/bbm
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