「人材の活用」「従業員の教育」「人事制度」等について、事例満載の記事や専門知識が深まるコラム等を展開。自社の活性化や雇用管理のヒントに!

「経営者やパート従業員の意識」等について、さまざまなデータを作成。労働市場の現状が分かります。

*一部記事の閲覧および機能をご利用いただくには、会員登録(無料)が必要です。会員登録はこちら

「平均時給 の検索」「時給の平均や動向」等について、データを作成。労働市場の現状が分かります。

*一部記事の閲覧および機能をご利用いただくには、会員登録(無料)が必要です。会員登録はこちら

アイデム人と仕事研究所では、「ビジネスマナーのブラッシュアップ」「新入社員の戦力化」「職種別・階層別の知識・スキルアップ」等につながるセミナーを開催しています。

*一部記事の閲覧および機能をご利用いただくには、会員登録(無料)が必要です。会員登録はこちら

シゴトの風景

第46回「35歳の挑戦」

働く個人にこれまでのキャリアや仕事観を聞き、企業が人を雇用する上で考えなければならないことを探ります。

< 1 2 >

 上京して半年がたつ大井純一さん(仮名・35歳)は、これまで味わったことのないプレッシャーを感じていた。IT関連会社のWebディレクターとして、有名企業を相手に仕事をしているという。
「大学卒業後は実家に戻り、地元で働いてきました。東京に比べると、ビジネス環境はゆったりしています。数字でいうと、地元でのプレッシャーが1だとしたら、今は10ぐらいです。クライアントも大手ばかりですし、責任も重いです。もっとも、そのぶん手応えのある仕事ではありますが」


 社内の人間もこれまでとは様子が違った。

「会社って普通、何人かはできない人がいるじゃないですか。でも、うちにはできない人がいないんです。私の仕事はチーム制で、Webの管理全般を中心に、解析やマーケティングをおこなっていますが、マネージャーも厳しいです。私の質問の仕方1つ注意深く見てきますから。だから毎日、気が抜けません」
 そう言ったそばから、大井さんの携帯電話は何度も鳴った。時計の針は夜の9時を回っていた。一度だけ「失礼」と丁寧に言葉を添えて電話に出ると、「1時間後に折り返します」と端的に告げて電話を切った。多忙な日々を送る大井さんだが、その一連の振る舞いには、忙しさを感じさせないスマートな余裕があった。


 大学卒業後、実家に戻った大井さんは地元の不動産会社に就職した。賃貸物件の仲介がメインの営業職だった。

「20代のうちはいろんな世界を見たいと思い、とりあえず就職したという感じです。35歳ぐらいまでに、“この道で行こう”と思えるものに出会えればいいなという気持ちがありました」
 仕事を通して親しくなった、ビルのオーナーから聞いた起業話に胸が熱くなったのは、入社して3年後のことである。


「Web制作の会社を立ち上げるけど、誰かいい人はいないかと言われて、間髪入れずに答えました。ここにいますけど、私でもいいですかと」

 大学時代、ミニコミ誌の編集サークルに所属していた大井さんは、以前からクリエイティブ系の仕事に興味を持っていた。就職活動でも出版社などを受けたが、競争率が高いことなどから採用には至らなかった。
 これが自分の探していた世界なのかもしれない―。
 大井さんは大きな可能性を秘めたWebの世界に飛び込んだ。


「社長と自分の2人だけで始めた会社は、やがて社員7人まで成長しました。当時はホリエモンやヒルズ族などのIT企業が華やかなころでしたから、みんなで都心の地図を広げて、“次はどこに事務所を構えようか”なんてやっていました」



※次ページ以降の閲覧には、会員登録(無料)が必要です

< 1 2 >

この記事のキーワード

クリックすることで関連する記事・データを一覧で表示することができます。

一覧ページへ戻る

2ページ目以降をご覧になるには、会員ログインが必要です。
会員登録(無料)がお済みでない方はこちら

会員登録(無料)はこちら

その他のコラム記事を見る

人気記事ランキング

ヒトがあつまる職場/田中和彦

[第1回「自分のアイデアが形になること」]
企業は、ずっと同じ人たちで運営していくことはできません。人が辞めても、また入ってくる職場について考察します。

判例に学ぶ労使トラブルの処方箋/岡正俊

[カスハラにあった従業員から安全配慮義務違反で訴えられたら〜M事件(東京地裁H30.11.2判決)〜]
近年、労働関係の訴訟は社会的関心が高まり、企業にとって労使トラブル予防の重要性は増しています。判例をもとに、裁判の争点や予防のポイントなどを解説します。

時事トピックス

[正社員等、パートタイム労働者ともに不足超過が継続]
人事労務関連のニュースの中から、注目しておきたいものや社会の動向を捉えたものなどをピックアップしてご紹介します。
注目のコンテンツ

人と仕事研究所Facebook