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ビジネスで使える心理学/菊原智明

【第7回】悩みを解決へと導く「カタルシス効果」

商談や接客時など、ビジネスシーンに応用できる心理学の知識を解説します。

カタルシス効果とは?

 心の内にあるさまざまな不安や苦悩、怒りなどの感情を言葉 にして表現すると、その苦痛が解消され、安堵感や安定感を得ることができます。これを精神分析の用語では、カタルシス効果と呼び、「心の浄化作用」とも表現されます。


●解説

 以前、知り合いのカウンセラーにカウンセリングしていただいたことがあります。カウンセリングを受ける前は、「私の話を聞いて何かアドバイスしてくれるものだ」と思っていました。しかし実際は、アドバイスをしてくれるわけではありません。カウンセラーがひたすら私の話を聞くだけです。にもかかわらず、スッキリした気分になり、なぜか安心した気持ちになりました。

 結果的には自分で《こうした方がいい》という結論に至ったのです。人は、ストレスや不安などの鬱積(うっせき)したものを吐き出すと、安定感を得ることができます。これをカタルシス効果といいます。

 これは営業マンとお客さまとの関係に似ています。お客さまから悩みをキチンと聞けないと決して契約には至りません。私にも痛い経験があります。2世帯住宅をお考えになっていたお客さまとの商談で、行き詰まっていました。


ご主人「私は話を進めていいと思うのですが、妻がねぇ」
「奥さまはどのあたりで悩んでいるのでしょうか?」
奥さま「今すぐ始めなくてもいいような気がして」
「先延ばしにしてもいいことはありません。今でしたら金利も安いですし、ローン減税の制度もあります。前向きに検討しましょう!」
奥さま「はい…」


 この話はご主人の実家のご両親との2世帯です。このようなケースでは問題が起こることが多いのですが、このお客さまは話し合いで解決していると思っていたのです。奥さまが多少迷っていることも知っていましたが、先に進めようとしたのです。数日後、ご主人だけが来店されました。


ご主人「家づくりは少し延期しようと思いまして」
「どうしてでしょうか?」
ご主人「妻が体調を崩しまして。また連絡します」


 その後、このお客さまからの連絡はありませんでした。半年後、他のメーカーさんで建築したのです。その当時はどうしてうそをつかれ、断られたのか理解できませんでした。
 しかし、今から振り返ってみればよく分かります。私は奥さまの悩みを聞かずに強引に進めようとしたのです。お客さまの心の声を積極的に聞きましょう。





菊原智明●営業コンサルタント。大学卒業後、大手住宅メーカーに入社し、営業部に配属。「口ベタ」「あがり症」に悩み、7年間、苦しい営業マン時代を過ごす。その後、それまでの営業活動の間違いに気づいてやり方を大きく変えたところ、成績がみるみる上がり4年連続トップ営業マンに。自分と同じように営業に悩んでいる人たちをサポートしたいとの思いから、2006年に独立。著者に『訪問しないで「売れる営業」に変わる本』(大和出版)、『トップ営業マンのルール』(明日香出版社)、『面接ではウソをつけ』(星海社新書)など多数。 
http://www.tuki1.net/

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