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ビジネスで使える心理学/菊原智明

【第26回】マニアなお客さまを刺激する「スノッブ効果」

商談や接客時など、ビジネスシーンに応用できる心理学の知識を解説します。

スノッブ効果とは?

 スノッブ効果とは、他者と同調したくないという心理作用が働き、あえて他人が所有しないものを欲しがったり、他人とは別の行動をしたりすることをいいます。もともとは、誰もが簡単に入手できるようになると需要が減る消費現象のことを指しています。反対語はバンドワゴン効果です。


●解説

 友人と街を歩いていたときです。彼は紺色に黄色のマークのシャツを着ていました。目的地に着くまでの間に全く同じデザインのシャツを着た人、2人ほどとすれ違います。彼はボソッと「このシャツは家着にしよう…」とつぶやいたのです。

 私にも経験がありますが、同じデザインの服を着ている人が増えると抵抗感を覚えます。たとえ気に入っていたものでさえ、なんだか嫌になります。こういった現象をスノッブ効果といいます。

 スノッブ効果はさまざまなところで購買心理を刺激します。車の下見に行ったときのことです。車高が高い車の方が運転しやすいと思い、RV車を中心に見ていました。いろいろと営業マンと話しましたが、とくに車も営業マンも印象には残りませんでした。 

 3〜4軒回ったころ、1人の営業マンが近づいてきて言いました。

営業マン「この車は“県内にも数台しかない珍しい色”なんですよ」
「確かにこの色は見たことがありませんね」
営業マン「洗車はよくされるほうですか?」
「いいえ」
営業マン「この色は一番汚れが目立たない色なんです」

 汚れが目立たないということと、何より県内に何台もないということにひかれました。そしてこの車を購入したのです。

《他のみんなと同じ方がいい》というお客さまもいれば《ちょっと変わったものがいい》というお客さまもいます。私の場合、“手に入らない珍しい色”に思わず反応してしまいました。人によっては人気商品よりも珍しい不人気商品を気に入ることもあるのです。

 住宅の新商品が出たときのことです。平屋で屋根裏が2階として活用できるタイプで、とにかく形がカッコ悪く見栄えがしません。さらに値段が普通の2階タイプの建物より高かったのです。
 売れそうもない、今までで一番センスが悪い、と私を含め、説明を聞いた仲間は思いました。自分が気に入らない商品は、積極的にお客さまに勧めませんでした。

 そんなある日、商談しているお客さまがその評判の悪い建物を真剣に検討し出したのです。結局、契約にはなりませんでしたが、私の考え方は変わりました。 《お客さまによっては好きな方もいる》とその商品も勧めるようになったとたん、2棟続けて契約となりました。
 《こんな見栄えの悪い商品は誰も契約しない》というのは思い込みにすぎなかったのです。


 お客さまの反応が鈍いと思ったときは、マニアックな商品も紹介してみてください。意外な商品に食いついてくることもあります。





菊原智明●営業コンサルタント/関東学園大学経済学部講師。大学卒業後、大手住宅メーカーに入社し、営業部に配属。7年間のダメ営業マンから4年連続トップ営業マンへ。現在は【訪問しないで売る】営業コンサルタントと大学で学生に向け【営業の授業】をしている。著書に『訪問しないで「売れる営業」に変わる本』(大和出版)、『トップ営業マンのルール』(アスカビジネス)など多数。
http://www.tuki1.net/

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