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シゴトの風景

第81回「社長からのメール」

働く個人にこれまでのキャリアや仕事観を聞き、企業が人を雇用する上で考えなければならないことを探ります。(2018年12月5日)

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「毎朝、社長は全社員にメールを送っています。内容は、歴史上の偉人や著名な経営者、有名アスリートなどの名言です。解説のようなものはなく、名言だけが書かれています。社長は目的があって送っているのだと思いますが、名言だけでは分かりません。例えば、自社の状況や取り組みとからめて、名言を紹介するなどの工夫が必要ではないかと思います」

 

 

 繊維関連の専門商社に勤める戸田康介さん(仮名・39歳)は言う。以前は会社が休みの日にも送られてきたが、社員からクレームがあり、勤務日だけになったという。

 

 

「メールを、会社のPCと自分のスマホで確認できるように設定している人がいます。休日の朝早くに送られてくる社長のメールの着信音で目が覚めてしまったり、眠っていた子供が起きてしまったという声があったようです」

 

 

 

 

 社長からのメールは1カ月ほど前から届くようになったが、事前のアナウンスはなかった。
「ある日、突然送られてくるようになりました。しばらくして、社長が朝礼で“みなさんに知っていただきたい言葉を、毎日メールで送るようにしました”と言っていました。送る理由の説明はなく、みんな“またか”と思っていました」

 

 

 説明不足は今に始まったことではなく、いつものことだった。

「私も含め、長く働いている人たちはうんざりしていました。以前は誰かが説明を求めていましたが、何度言っても直らないので、誰も言わなくなりました」

 

 

 以前にも、何の前触れもなく、勉強会を始めたことがあった。本を朗読したり、感想を言い合うというものだ。

「あのときも突然でした。でも、そのときは会社全体ではなく、私たちの部署だけでした。2週間に1回やるといっていましたが、2カ月くらいで自然消滅しました」

 

 

 突然始まったことも、自分たちの部署だけがやることも納得できず、戸田さんは不満ばかりがつのった。
「私たちだけがやることになったのは、所属長がうるさくない人だからです。上に対してものを言えない人で、割を食うことがよくあります。社長は会社全体でやると文句を言われるので、うちの部署で試したのだと思います」

 

 

 社長は、数年前から経営者が集まる勉強会に参加しているという。当初はあまり参加していなかったようだが、今は熱心に通っている。
「メールを送るようになったのは、その勉強会の影響みたいです。朝礼でも、勉強会でのことを話すことが多くなりました。生き方とか、心のこととか、観念的な話です。ためになる話だとは思いますが、今必要なことなのか、疑問に感じている人は多いです。メールの名言と同じですね」

 

 

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●取材・文/三宅航太
アイデム人と仕事研究所 研究員。大学卒業後、出版社、編集プロダクション勤務を経て、2004年に株式会社アイデム入社。同社がWebサイトで発信する「人の戦力化」に関するコンテンツの企画・編集業務に従事する。さまざまな記事の作成や数多くの企業ならびに働く人を取材。

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