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ココロの座標/河田俊男

第42回「危険運転をする人たち」

人の心が引き起こすさまざまなトラブルを取り上げ、その背景や解決方法、予防策などを探ります。(2019年9月26日)

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 あおり運転や危険運転による事故が社会問題になっている。道路で車を止めさせ、難くせをつけたり、運転手を殴ったりする人がいる。なぜ、こんなことが起きているのだろうか。

 

 

私の経験

 

 車で走っていて、交差点で止まったときだ。隣の車から男が出てきて、いきなり怒鳴り始めた。どうやら、彼の車を追い抜いたことが気に入らなかったようだ。男は私の車の窓をたたき、「窓を開けろ」「出てこい」などと怒鳴っている。私は「またか」と思って相手にせず、信号が青に変わったので車を発進させた。バックミラーを見ると、男は私の車に向かって何か叫んでいた。
 どんな人も運転していれば、あおり運転に遭遇することがあるだろう。最近は、そういうことが増えている。

 

 

 

 

 

敵意帰属バイアス

 

 夜の歓楽街などで、昔から見られる犯罪行為がある。肩が当たったなどと難くせをつけ、金を巻き上げる恐喝だ。気が弱そうな人を狙う卑劣な犯罪である。

 

 あおり運転や危険運転をする心理は、この構造に似たものがある。彼らには「敵意帰属バイアス」がかかり、偶然の出来事を自分に向けられた敵意と思い込む思考のゆがみがある。自分の車が追い越されたことに怒りを感じ、あおり運転を始めるのだ。ごく普通に歩いている状態と違い、車では自分の顔が相手に見えないことが、怒りや行為を助長させる。

 なぜ、このようなゆがんだ感情が生まれてしまうのだろうか。

 

 

脳の異常

 

 犯罪者の脳を解剖したら、腫瘍があり、器質的異常から攻撃的になってしまうという報告がある。また、筆者は過去にキレやすい患者の脳波から、テンカン波が出現していたのを確認したことがあった。脳が一時的に興奮してしまい、自分では抑えられなくなってしまうのだ。

 

 ごく普通に暮らしている人の中にも、脳の器質的異常や機能的異常があり、ささいなきっかけでキレてしまう人がいる。男性ホルモン(テストステロン値)が多く分泌されると、攻撃的になるという報告もある。攻撃性を抑制する脳の著しい機能低下も考えられる。

 

 少しでも思い通りにならないとキレてしまう人は、依存・攻撃的タイプの人間の可能性もある。まるで不機嫌な幼児のようだ。幼児は脳が未成熟なので仕方がないが、大人であまりにも自己中心的な人は、人格障害の疑いがある。生育過程に不適切な養育があった可能性が高く、虐待もその1つだ。

 

 

>>>次ページに続く

 

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●文/河田俊男(かわだ としお)
1954年生まれ。心理コンサルタント。1982年、アメリカにて心理療法を学ぶ。その後、日本で心理コンサルティングを学び、現在、日本心理相談研究所所長、人と可能性研究所所長。また、日本心理コンサルタント学院講師として後進を育成している。翻訳書に「トクシック・ピープルはた迷惑な隣人たち」(講談社)などがある。

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