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マナバンク〜学びのヒント〜

ロジカルに「考える」だけでは、仕事は「失敗しがち」ということ

ビジネスパーソンが抱えるさまざまな課題について、解決やキャリアアップにつながるヒントを学びます。(2019年12月12日)

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 皆さんは上記のタイトルを見て、何をお考えになったでしょうか?
 タイトルの言葉は、私が企画したロジカルシンキング(=論理的思考)の研修中に痛感したことでした。お客様先の企業で研修を行うと、さまざまな気付きがあります。

 

 ロジカルシンキングは仕事の問題を解決し、業務をスムーズに進めるための、ビジネスパーソンに必須のスキルです。思考法のスキルはクリティカルシンキングやデザイン思考など、さまざまなものがありますが、すべてのベースはロジカルシンキングにあります。

 

 

意外な落とし穴

 

 過去の私の失敗談をお話しします。私は、ロジカルシンキングの研修企画時に「ロジカルシンキングを身に付ければ、仕事を適切に進めることができるだろう」と考えていました。しかし、研修を実施してあることに気付きます。基本的な流れは、仕事で起こり得そうなケースや事例を元に、グループで話し合い、問題解決を行っていくというものでした。各グループともディスカッションは盛り上がり、企画者として安心していました。

 

 落とし穴は意外な所にありました。受講者が、話し合った内容をみんなに向けて発表するときです。話している内容が全く伝わってきません。ホワイトボードには理路整然と解決策が導き出されているにも関わらず、です。

 

 

 

 

 仕事に例えると、提案資料はきれいにまとまっているのに、肝心なプレゼンですべてを台無しにしているような状態です。多くの受講者にこうした状態が見受けられ、ホワイトボードにまとめた内容を伝えることができていませんでした。「ロジカルに考えること」ができただけでは「ロジカルに伝えること」はできない、と気づかされました。

 

 

「伝えること」の重要性

 

 仕事を進めていく上で、人と関わらないことはほぼありません。上司、部下、同僚、取引先、お客様など、さまざまな仕事相手がいます。そのとき、業務の状況や進捗、説明、報告など、コミュニケーションをとる場面は必ず存在します。いくらロジカルに解決策を導き出したとしても、それを伝えることができなければ意味がありません。自分の考えていることを、相手に相違なく伝えることができなければ、仕事は進まず成り立たないのです。

 

 そういう意味では、ロジカルに考えることと同じか、それ以上にロジカルに話すことは重要です。ロジカルシンキングは、どうしても思考方法やフレームワークなどの問題解決の方法に注目がいきがちです。しかし、思考だけでなく、話し方・伝え方にも軸足を置いて研修を行うべきだと、この一件を通して強く感じました。

 

 

ロジカルに伝えるには?

 

 自分の考えを論理的に伝えるには、TNPREP(テンプレップ)という話法が有効です。TNPREPとは、Thema(テーマ)、Number(ナンバー)、Point(ポイント)、Reason(理由)、Example(具体例)、Point(ポイント)の頭文字をとったものです。話のテーマから入り、話のポイントと数、各ポイントの理由と具体例を話し、最後にポイントを復唱します。

 下記に例を挙げます。食品会社で働くAさんは、自社で売り出す新商品としてタピオカドリンクを提案し、次のようにプレゼンしました。

 

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<プレゼン内容>
弊社の新商品であるタピオカドリンクは、女性に好まれそうな食感の良さとさまざまな味のバリエーションを楽しめ、インスタ映えしそうな見た目も流行ると考えており、提案させていただきました。インスタの投稿数が多いと、売り上げがそれだけ伸びるというデータもあります。
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 これだと、まず提案に至ったポイントが何なのか、今一つ分かりづらいです。また、各ポイントの理由もそれぞれあるようですが、どの理由が、どの要素とリンクしているのかも分かりません。それではTNPREPに従って、Aさんの提案を修正してみましょう。

 

 

>>>次ページにつづく

 

 


 

 

●文/柴田瑛一(しばた えいいち)
株式会社アイデム 東日本事業本部 キャリア開発支援チーム/教育・研修企画担当
大学卒業後、飲食チェーン入社。店舗マネジメントを学んだ後、商業施設デベロッパーにて20店舗以上の運営・商品開発・買付業務・人材育成・研修企画など、多岐の業務に携わる。2017年、株式会社アイデム入社。店舗の現場を見てきた経験を生かしながら、教育・研修の企画提案を行っている。

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