「人材の活用」「従業員の教育」「人事制度」等について、事例満載の記事や専門知識が深まるコラム等を展開。自社の活性化や雇用管理のヒントに!
伝わる文章の書き方〜報告書からSNSまで〜
ヒトがあつまる職場/田中和彦
事例で考える困ったときのマネジメント対応/山田真由子
デキル人が辞めない15分マネジメント術/岡本文宏
怒りを笑いに変える!クレーム対応/谷厚志
判例に学ぶ労使トラブルの処方箋/岡正俊
時事トピックス
人事労務関連ワード辞典
マンガ・ワーママ人事課長キノコさん
ココロの座標/河田俊男
【企業に聞く】人が活きる組織
労働ニュースに思うこと
人材育成のツボ
シゴトの風景
「平均時給 の検索」「時給の平均や動向」等について、データを作成。労働市場の現状が分かります。
*一部記事の閲覧および機能をご利用いただくには、会員登録(無料)が必要です。会員登録はこちらアイデム人と仕事研究所では、「ビジネスマナーのブラッシュアップ」「新入社員の戦力化」「職種別・階層別の知識・スキルアップ」等につながるセミナーを開催しています。
人の心が引き起こすさまざまなトラブルを取り上げ、その背景や解決方法、予防策などを探ります。(2020年7月22日)
夜中にトイレに行きたくなったとき、空腹を感じ、何か食べたくなったことはないだろうか。中にはそれが毎晩のように続き、過食してしまう人がいる。
コロナが発端で過食
32歳の裕之は情報機器関連の会社に勤めている。コロナウイルスの影響で在宅勤務になり、共働きの妻も在宅になった。そのとき、妻は仕事をしているときの裕之の様子に驚いた。彼は家庭では無口で、家のことはしないタイプの男だったが、仕事では別人にように社交的でユーモアのある人間だった。それを見た妻は裕之に、家でも同じように振る舞ってほしいと言った。
裕之は在宅勤務で仕事とプライベートの境がなくなったうえ、自宅でも職場と同じような態度でいてほしいと言われ、自由がなく、縛り付けられた感覚になった。飲みに行きたくてもコロナウイルスが怖いので外には出られず、その反動で夜中にドーナツやピザを食べるようになった。
やがて、裕之はそれを繰り返すようになり、夜中にジャンクフードを食べないと寝付けなくなった。だが、睡眠は浅く、短時間しか眠れない。日中は仕事に集中できず、能率も上がらない。夜の過食で体重は10キロ増え、何もしたくない気分になることが多くなった。
夫婦不仲で過食
38歳の美里は夫の母親が病気になり、同居したいと言ってきたことで、夫と口論になった。それ以来イライラして、夜はなかなか眠れず、夜中にテレビやビデオ、ユーチューブを見て時間をつぶすようになった。そのとき、ポテトチップスやクッキー、チョコレートなどを食べるのが止まらなくなった。
さらに状況はエスカレートし、コンビニで焼き肉弁当や天丼、おにぎりを買って食べるようにもなった。やがて夜中にお腹がいっぱいになるまで食べ続けなければ、気が済まなくなった。その影響で朝は起きられず、昼は何をする気にもならなかった。精神科に行くと、うつ病と診断された。
夜食への依存
45歳の栄太は個人事業主で、建設関連の仕事をしている。ある夜、トイレに起きたとき、空腹になってアンパンを食べた。その後、夜中に食べるアンパンの味が忘れられなくなり、毎日のように食べるようになった。はじめは、アンパンで足りていたが、おぐらパン、白アンパン、うぐいすアンパンなど、さまざまな種類のアンパンが食べたくなった。
うっかり買っていなかった場合は、夜中に車を出して深夜営業の店を探し回るようになった。食べたいアンパンが見つからず、夜が明けてしまうこともあった。彼は「夜中にアンパンを食べると、ほっとする感じがして」と言った。
>>>次ページにつづく
●文/河田俊男(かわだ としお)
1954年生まれ。心理コンサルタント。1982年、アメリカにて心理療法を学ぶ。その後、日本で心理コンサルティングを学び、現在、日本心理相談研究所所長、人と可能性研究所所長。また、日本心理コンサルタント学院講師として後進を育成している。翻訳書に「トクシック・ピープルはた迷惑な隣人たち」(講談社)などがある。
その他のコラム記事を見る
ヒトがあつまる職場/田中和彦
判例に学ぶ労使トラブルの処方箋/岡正俊
時事トピックス