「人材の活用」「従業員の教育」「人事制度」等について、事例満載の記事や専門知識が深まるコラム等を展開。自社の活性化や雇用管理のヒントに!

「経営者やパート従業員の意識」等について、さまざまなデータを作成。労働市場の現状が分かります。

*一部記事の閲覧および機能をご利用いただくには、会員登録(無料)が必要です。会員登録はこちら

「平均時給 の検索」「時給の平均や動向」等について、データを作成。労働市場の現状が分かります。

*一部記事の閲覧および機能をご利用いただくには、会員登録(無料)が必要です。会員登録はこちら

アイデム人と仕事研究所では、「ビジネスマナーのブラッシュアップ」「新入社員の戦力化」「職種別・階層別の知識・スキルアップ」等につながるセミナーを開催しています。

*一部記事の閲覧および機能をご利用いただくには、会員登録(無料)が必要です。会員登録はこちら

ココロの座標/河田俊男

第52回「夜中に過食する人々」

人の心が引き起こすさまざまなトラブルを取り上げ、その背景や解決方法、予防策などを探ります。(2020年7月22日)

< 1 2 >

 夜中にトイレに行きたくなったとき、空腹を感じ、何か食べたくなったことはないだろうか。中にはそれが毎晩のように続き、過食してしまう人がいる。

 

 

コロナが発端で過食

 

 32歳の裕之は情報機器関連の会社に勤めている。コロナウイルスの影響で在宅勤務になり、共働きの妻も在宅になった。そのとき、妻は仕事をしているときの裕之の様子に驚いた。彼は家庭では無口で、家のことはしないタイプの男だったが、仕事では別人にように社交的でユーモアのある人間だった。それを見た妻は裕之に、家でも同じように振る舞ってほしいと言った。

 

 裕之は在宅勤務で仕事とプライベートの境がなくなったうえ、自宅でも職場と同じような態度でいてほしいと言われ、自由がなく、縛り付けられた感覚になった。飲みに行きたくてもコロナウイルスが怖いので外には出られず、その反動で夜中にドーナツやピザを食べるようになった。

 

 やがて、裕之はそれを繰り返すようになり、夜中にジャンクフードを食べないと寝付けなくなった。だが、睡眠は浅く、短時間しか眠れない。日中は仕事に集中できず、能率も上がらない。夜の過食で体重は10キロ増え、何もしたくない気分になることが多くなった。

 

 

 

 

夫婦不仲で過食

 

 38歳の美里は夫の母親が病気になり、同居したいと言ってきたことで、夫と口論になった。それ以来イライラして、夜はなかなか眠れず、夜中にテレビやビデオ、ユーチューブを見て時間をつぶすようになった。そのとき、ポテトチップスやクッキー、チョコレートなどを食べるのが止まらなくなった。

 

 らに状況はエスカレートし、コンビニで焼き肉弁当や天丼、おにぎりを買って食べるようにもなった。やがて夜中にお腹がいっぱいになるまで食べ続けなければ、気が済まなくなった。その影響で朝は起きられず、昼は何をする気にもならなかった。精神科に行くと、うつ病と診断された。

 

 

夜食への依存

 

 45歳の栄太は個人事業主で、建設関連の仕事をしている。ある夜、トイレに起きたとき、空腹になってアンパンを食べた。その後、夜中に食べるアンパンの味が忘れられなくなり、毎日のように食べるようになった。はじめは、アンパンで足りていたが、おぐらパン、白アンパン、うぐいすアンパンなど、さまざまな種類のアンパンが食べたくなった。

 

 うっかり買っていなかった場合は、夜中に車を出して深夜営業の店を探し回るようになった。食べたいアンパンが見つからず、夜が明けてしまうこともあった。彼は「夜中にアンパンを食べると、ほっとする感じがして」と言った。

 

 

>>>次ページにつづく

 

※次ページ以降の閲覧には、会員登録(無料)が必要です
<会員サービスのご案内はコチラ

 

 


 

 

●文/河田俊男(かわだ としお)
1954年生まれ。心理コンサルタント。1982年、アメリカにて心理療法を学ぶ。その後、日本で心理コンサルティングを学び、現在、日本心理相談研究所所長、人と可能性研究所所長。また、日本心理コンサルタント学院講師として後進を育成している。翻訳書に「トクシック・ピープルはた迷惑な隣人たち」(講談社)などがある。

< 1 2 >

この記事のキーワード

クリックすることで関連する記事・データを一覧で表示することができます。

一覧ページへ戻る

2ページ目以降をご覧になるには、会員ログインが必要です。
会員登録(無料)がお済みでない方はこちら

会員登録(無料)はこちら

その他のコラム記事を見る

人気記事ランキング

マネジャーの仕事/田中和彦

[第36回「部下からナメられないようになるためには?」]
人材育成や評価、意思決定など、マネジャーにはさまざまな役割が求められます。マネジャーに必要な視点や考え方、心の持ち方などについて考察します。

判例に学ぶ労使トラブルの処方箋/岡正俊

[無期転換権発生前の雇止めの有効性〜N事件(東京高裁令和4.11.1判決、労判1281号5頁)〜]
近年、労働関係の訴訟は社会的関心が高まり、企業にとって労使トラブル予防の重要性は増しています。判例をもとに、裁判の争点や予防のポイントなどを解説します。

時事トピックス

[年収の壁・支援強化パッケージ、計画届受理状況]
人事労務関連のニュースの中から、注目しておきたいものや社会の動向を捉えたものなどをピックアップしてご紹介します。
注目のコンテンツ

人と仕事研究所Facebook