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働く個人にこれまでのキャリアや仕事観を聞き、企業が人を雇用する上で考えなければならないことを探ります。(2021年1月14日)
「これで3度目になります。彼が担当を変えてほしいと言ったのは。正直、みんなうんざりしています」
生活用品メーカーの営業職に就いている中田洋治さん(仮名・35歳)は言う。営業部は4つの課に分かれており、中田さんは2課に所属している。取引先の担当者とそりが合わないので、取引先を変えてほしいと言っているのは数年前に異動してきた52歳の男性だ。
「以前は3課にいた人で、そこでもそういうことがあったそうです。口を開けば愚痴か、文句しか言わないので、みんなから煙たがられています」
過去2回、担当を変えてほしいという男性の要求は受け入れられた。社内では、男性の要求が通ってしまうことに疑問を持っている人は少なくないという。
「担当変更の理由は説明されましたが、腑に落ちないものでした。一番納得できないのは、取引先から頼まれたわけではないということです」
もし仕事をする上で問題があって担当変更を言い出したのであれば、まずはそれを明確にする必要があると中田さんは言う。
「その上で、担当を変えるという選択肢を考えるのが筋だと思います。もし、みんなが個人的な感情や都合だけで担当変更を言い出したら、仕事が回らなくなります」
過去の変更も、発端は彼が“変えてほしい”と言ったことだった。
「一番問題なのは彼ですが、ワガママを聞いてしまった会社にも問題があります。もし、今回も彼の主張が通ってしまったら、会社の考えを聞きたいと思っています。みんな、100%満足して仕事をしているわけではありません。不満を抱えていても自分なりに折り合いをつけて仕事をしているわけですから、1人だけワガママが通ってしまうのは納得できません」
今回の件について、中田さんは同僚たちと話し合っているという。ほかにも会社に対する不満はあり、改善してほしいことを伝えるつもりだ。
「前から問題に感じていることがあります。それは評価基準があいまいなことです。昇進や昇格は、ほぼ上長の意向で決まります。なので、基準を明確にしてほしいと思います」
52歳の男性は、チーフという役職に就いている。だが、率先して仕事に取り組むことも、後輩の仕事を手伝うようなこともなく、勤務態度は一般社員と変わらないという。
「これは彼に限ったことではなく、役職者の中にはそういう人たちがいます。役職に求められることが明確になっていないから、こういうことになるのだと思います。特に仕事内容が変わらないのであれば、チーフという役職はなくしたほうがいいです。そうすれば役職に就いていない人からの反発はなくなりますし、人件費も抑えられます。会社にとってもいいことではないでしょうか」
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