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アイデムの人材育成・研修部門の担当者が、日々の業務やお客さまとの対話から感じたことなどをつづります。(2021年11月4日)
はじめに
このテーマについて述べるにあたり、少し私のことを書かせていただきます。私は現在「産学連携教育イノベーター育成プログラム」というものに参加しています。文部科学省に採択された、実務家教員を育成するプログラムです。東北大学、熊本大学、大阪府立大学、立教大学の4校が共同で運営しており、私は現在の仕事をスキルアップするため、インストラクショナルデザインを学びたく、熊本大学に所属しております。その中で学んでいることと、日常の業務をリンクさせお伝えしたいと思います。

知識を現実に活かすカギはアナロジー!
学んだことは、実際に仕事やプライベートで活かせてこそ価値があると思いませんか?
私はこれまで20年以上も、さまざまなビジネス書を「読みまくり」は言い過ぎですが、300冊は優に超えるくらい読んできました。その割には仕事に活かせているという実感は、あまりありません。頭が悪いからなのか、要領が悪いのかなど悩むこともあります。
そんな中、今の大学院で学んだことをきっかけに、自身でもいくつかの論文を読み、「なるほど!」と自分なりにたどり着いたことがあります。その一つは類推力(アナロジー)、学んだ知識をベースに、新たな場面でそれを類推適用して使える能力です。本に書いている内容と、まったく同じ背景、同じ状況のことは起こりませんので、活かすためには必ず類推する能力が必要になってきます。このあと順を追って説明します。

適応的熟達者とは?
人は先輩から教えてもらう、練習をしっかりする、知識をたくさん入れる、経験をどんどん積むなどにより、仕事に熟達していきます。一定の時間や経験を積むと熟達者になります。熟達者には段階があり、分け方は諸説あるのですが、シンプルに2つに分ける説を使って紹介します。
文献「学習科学からの視点」によると、熟達者はどのようなプロセスを経るかによって、大きく2種類存在します。一つは、ある一定の慣れ親しんだパターンの仕事を素早く正確に行うことができる「手際のいい熟達者」、もう一つは、新たな場面に遭遇した時に、持っている知識や技能を柔軟に組み替えて適用でき、常に向上を目指す「適用的熟達者」です。「手際のいい熟達者」は、模倣や自学自習で学べます。一方、適応的熟達者になるためには以下の4点を満たす環境が重要とされています。
(1)絶えず新奇の問題に遭遇すること
(2)対話的な相互作用に従事すること
(3)切迫した外的必要性から解放されていること
(4)理解を重視する集団に所属していること
つまり、「手際のいい熟達者」は、努力すれば多くの人が到達できる領域である。しかし、「適応的熟達者」には、本人の努力だけでは不足で、一定の計算された条件を整えなければ到達することが困難な領域であるということです。適応的熟達者になってこそ、知っている知識を現実に活かすことができるのです。
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●文/松嶋清和(まつしま きよかず)
株式会社アイデム 西日本事業本部 キャリア開発支援チーム/人材育成・研修プランナー
特定社会保険労務士、キャリアコンサルタント(国家資格)、メンタルヘルス・マネジメント検定�擬�
大学卒業後、大手アパレル商社に勤務、全国の小売店との相談・折衝業務に従事する。その後1998年に株式会社アイデムに入社してからは、13年間に延べ3,000社以上の経営者・人事担当者らと面談。求人広告の営業担当として、採用および人材活用に関する提案を続けてきた。2010年11月以降は同社「キャリア開発支援チーム」にて、採用後の人材育成、教育・研修に特化した企画提案を行っている。
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