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アイデムの人材育成・研修部門の担当者が、日々の業務やお客さまとの対話から感じたことなどをつづります。(2022年7月14日)
はじめに
私は2年ほど前から、インストラクショナルデザイン(以下ID)を学んでいます。IDとは、恩師である熊本大学大学院の鈴木克明教授の言葉をお借りすると、授業や研修を効果的、効率的、魅力的にする科学的手法です。効果的とは、受講者が当初の目標に到達し、必要な知識・技能・態度を習得することです。効率的とは、限られた時間、労力、費用でその効果を達成すること。そして魅力的とは、受講者がまた学びたい、または引き続きスキルアップを続けたいと思うことです。
そのIDを、私の仕事である企業研修に活かしたいと思い日々奮闘しています。
履修主義ではなく習得主義!
IDを実際学んでみて感じることは、決して楽な学び方ではありません。むしろこれまでの学び方よりかなり大変に感じています。それは私がこれまで、本当の学びを知らなかっただけかも知れません。その授業は、何時間それを「受けたか」ではなく、「何を学んだか」をもって効果が判断されます。いわゆる履修主義ではなく習得主義がIDの基本的な考え方の一つです。皆さまが行っている研修はどちらでしょうか?
履修主義の代表は日本の義務教育です。極端に言えば、子供たちが学んだ内容を理解しているかどうかに関わらず、小学校であれば6年間、一定の出席日数を満たせば卒業できます。ちなみにフィンランドの学校教育は習得主義を取っているそうです。
IDの授業では、たくさんの事前課題と事後課題があります。いわゆる反転学習です。私が受けている授業の事前課題は概ねこんな感じです。1日3時間程度の授業に参加する前に、課題文献を読み、講義の動画を視聴する。その後、確認テストに合格すれば「学んだこと」や「自身の考え」等をまとめ、Web上の掲示板に投稿し、他の学生と意見交換をする。これらを終了しなければ授業に参加できない仕組みです。
私の場合は1回あたり10時間以上かかります。そして授業ではペアやグループでのディスカッション、プレゼンテーション等が中心です。また事後課題は、ルーブリックでしっかり基準が示されたレポートを提出して1つの科目が終了という流れです。授業では1人ではできないことだけを行うのがIDの考え方です。最初は「教えない授業」に違和感があったのですが、講義では得られない気づきや深い理解があると実感しています。
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●文/松嶋清和(まつしま きよかず)
株式会社アイデム 西日本事業本部キャリア開発支援チーム/人材育成・研修プランナー
特定社会保険労務士、メンタルヘルス・マネジメント検定Ⅰ種
大学卒業後、大手アパレル商社に勤務、全国の小売店との相談・折衝業務に従事する。その後1998年に株式会社アイデムに入社してからは、13年間に延べ3,000社以上の経営者・人事担当者らと面談。求人広告の営業担当として、採用および人材活用に関する提案を続けてきた。2010年11月以降は同社「キャリア開発支援チーム」にて、採用後の人材育成、教育・研修に特化した企画提案を行っている。
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