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判例に学ぶ労使トラブルの処方箋/岡正俊

長髪・ひげ禁止は行き過ぎた規制?〜Y事件(大阪高裁平成22.10.27判決、労判1020号87頁)〜

近年、労働関係の訴訟は社会的関心が高まり、企業にとって労使トラブル予防の重要性は増しています。判例をもとに、裁判の争点やトラブル予防のポイントなどを解説します。(2022年8月30日)

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【事案の概要】
 本件は、従業員の身だしなみについて長髪を避ける、ひげは不可とする等を定めた「身だしなみ基準」に基づいて行った指導(上司らが原告に対し、ひげをそり、髪を切るよう執拗に求めた行為)とマイナスの人事評価の違法性が問題となった事案です。

 

 原告男性は、以前から口ひげとあごひげを生やし、頭髪を伸ばして後頭部で束ねた状態で勤務していました。
 被告の「身だしなみ基準」では、全従業員を対象に、男性の髪型について長髪は避ける、ひげは好ましくない、きちんと剃ると定めていました。また、窓口業務について、ひげは不可とすると定めていました。

 

 これに加え、原告が勤務する事業所では、これよりも若干厳しい独自の「身だしなみ基準」を設けていました。事業所の従業員全体について、男性の長髪は不可、ひげは不可と定め、窓口業務ではひげは不可とすると定めていました。そのため、原告は夜勤のみとなり、窓口業務に就いていませんでした。

 

 

 

 


【裁判所の判断】
 裁判所は労働者の身だしなみに対して、一定の制約が必要な場合があることを認めました。同時に、労働者の服装や髪型等の身だしなみは、もともと労働者の個人的自由であり、髪型やひげに関する規律は私生活にも及びます。そのため、被告が定めたような服務規律は、事業遂行上の必要性が認められ、労働者の利益や自由を過度に侵害しない合理的な限度で拘束力を認められるとしました。

 

 そして、被告の「身だしなみ基準」について長髪、ひげを一律に不可とする場合には、男性職員に過度の制限を課すもので合理的ではないので、「顧客に不快感を与えるようなひげ及び長髪は不可とする」という内容に限定して適用されるべきであるとしました。よって、整えられた原告の長髪、ひげは「身だしなみ基準」に違反しないとしました。

 

 このような判断をもとに、窓口業務から外して夜勤のみに限定したこと、人事評価でマイナス評価をしたこと、上司らがひげをそり、髪を切るように再三にわたって求めたことを違法とし、被告に慰謝料の支払いを命じました。

 

 

>>>次ページにつづく

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につづく

 


●文/岡正俊(おか まさとし)
弁護士、杜若経営法律事務所代表。1999年司法試験合格、2001年弁護士登録(第一東京弁護士会)。専門は企業法務で、使用者側の労働事件を数多く取り扱っている。使用者側の労働事件を扱う弁護士団体・経営法曹会議会員。
https://www.labor-management.net/

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