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ココロの座標/河田俊男

第88回「職場の不機嫌な人」

人の心が引き起こすさまざまなトラブルを取り上げ、その背景や解決方法、予防策などを探ります。(2023年7月18日)

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 誰でも仕事で疲れていたり、プライベートでトラブルを抱えているときに不機嫌になった経験があるだろう。あるいは、職場の同僚が不機嫌だった経験はないだろうか。それが連日のように続いたら、強いストレスを感じるはずだ。


不機嫌な従業員

 スーパーマーケットの店長をしている45歳の雄二から「ある女性従業員が、ずっと不機嫌で困っている。なんとかしてほしい」という相談を受けた。事情を聞くと、あいさつをしても無言で、必要最低限の会話しかせず、いつも不機嫌な態度をとっているという。その影響で、ほかの従業員たちが自然な客対応ができなくなってしまったようだ。





彼女の事情

 不機嫌な態度をとっている奈々子は32歳で最近、慕っていた祖母を亡くした。母子家庭で育ったので、祖母が仕事に出ている母親代わりだった。だから、祖母の死はとてもショックで喪失感も大きかった。

 そんな折、母親が再婚することになり、奈々子は家を出なければならなくなった。職場では数人の同僚が出産や育児などで休業に入り、独り身の彼女は仕事の負担が増えていた。さまざまなストレスを感じ、不機嫌な振る舞いをすることが増えていった。


顔色を気にする

 不機嫌な奈々子を見て、同僚たちは「自分が何か悪いことをしてしまったのでは?」と疑心暗鬼になった。そして、彼女の顔色ばかりを気にするようになり、疲れ切ってしまった。それがストレスになり、仕事を休む人も出てきた。

 雄二は奈々子に「どこか体調でも悪いのでは?」と聞いた。すると彼女は「別に何もありません」とだけ答えた。


不機嫌になった理由

 奈々子は、不機嫌になる前日までは、普通の状態だった。さまざまなストレスが積み重なり、ふとしたきっかけで耐えきれなくなったと考えられる。例えば、祖母の死がトラウマになってうつ状態になったり、あるいは母親の再婚と家を出ることが心理的ショックになったと考えられる。そして、職場の同僚たちが相次いで結婚や妊娠・出産していることに動揺し、人生を悲観したのかもしれない。
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につづく
 

●文/河田俊男(かわだ としお)
1954年生まれ。心理コンサルタント。1982年、アメリカにて心理療法を学ぶ。その後、日本で心理コンサルティングを学び、現在、日本心理相談研究所所長、人と可能性研究所所長。また、日本心理コンサルタント学院講師として後進を育成している。翻訳書に「トクシック・ピープルはた迷惑な隣人たち」(講談社)などがある。
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