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【企業に聞く】人が活きる組織

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日販テクシード株式会社／若手社員の5年定着率9割、出社＋テレワークで新しい働き方を提案

日販テクシード株式会社／若手社員の5年定着率9割、出社＋テレワークで新しい働き方を提案

やる気を引き出す仕組みや教育制度などの人事施策、働きやすい職場環境の実現など、人に関する企業事例を紹介します。(2023年7月27日）

■会社概要

【所在地】中央区日本橋浜町3-3-2トルナーレ日本橋浜町4階

【設立】1978年

【資本金】100百万円

【事業内容】ソフトウェア産業（システム開発・保守・運用）

　IT企業として半世紀近い歴史を紡いできた日販テクシード株式会社は、コロナ禍を機に出社とテレワークを融合し、オフィスDXなどを取り入れた職場づくりを強化した。その取り組みが評価され、令和4年度東京ライフ・ワーク・バランス認定企業認定状授与式では大賞に輝いた。代表取締役社長の藤澤徹さんと、執行役員経営戦略本部長の牧野玲さんに、どのような取り組みを展開してきたのかを語ってもらった。

―事業内容について教えてください。

藤澤さん：出版取次大手の日本出版販売を母体としたIT企業として、約45年にわたって活動し続けてきました。日販グループのIT企業ですから、理念のひとつとして掲げているのは「本とIT」。グループ内は当然のこと、出版業界全体をITの力で支えていくのを目標に各種出版業務システムの開発を手掛けてきました。

　もうひとつの理念は「テクノロジー」。半世紀近くにわたって大規模データ処理・高度な信頼性が求められるIT構築で培ってきたテクノロジーを活用しながら、出版の枠を超えた幅広い業界のビジネスの効率化や生産性の向上、ひいては“楽しさ”を導き出す仕組みづくりにも取り組んできました。実際、医療業界のITは得意分野の1つですし、最近でいうと出版業界のお客さまで培ってきたパブリッククラウドの仕組みをもとに、業種業態を問わないお客さまのビジネスのプラットフォーム作りにも取り組んでいます。

執行役員経営戦略本部長・牧野玲さん、代表取締役社長・藤澤徹さん

―ワークライフバランスに関する取り組みは、どのような経緯でスタートしたのでしょうか？

藤澤さん：私は2014年4月に社長に就任しました。「本とIT」という切り口の事業だけに、当時からIT企業にしては女性社員の比率が非常に高いとの印象を受けました。今の数値で言えば、女性社員比率は4割ほどで、20~30代に限ると男女比率はほぼ半々となっています。

　就任当時から男女にかかわらず、子育てしながら業務を継続できる環境づくりを進めており、コロナ禍以前からリモートワークや在宅勤務などを整備していました。しかし、社内に根付いていたのは「リモートワークは “特別な人”が使うもの」という意識でした。管理者側もリモートワークの利用に制限や条件を付けたり、利用する社員も「自分だけ家にいるのが申し訳ない」という感覚があったり、その点の改善に試行錯誤しました。

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