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シゴトの風景

第129回「“年収の壁”を意識している主婦パートの本音」

働く個人にこれまでのキャリアや仕事観を聞き、企業が人を雇用する上で考えなければならないことを探ります。(2024年7月30日)

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「ありがたいことに、社長から“正社員にならないか?”と打診されたこともあったんです。けれども、今の働き方のほうが子育てと両立しやすかったのでお断りしました」
 そう話してくれたのは、スポーツクラブの運営会社で事務スタッフとして働いている兵庫弘美さん(仮名・51歳)。37歳で妊娠を機に事務の仕事を辞め、44歳まで専業主婦として育児に専念。子供に手がかからなくなってきたタイミングで、パートとして社会復帰を果たした。





 もう一度働こうと考えたとき、フルタイムという選択肢はなかったという兵庫さん。その理由は、子供が学校から帰ってきたときに、「お帰り」と言ってあげられる母親でありたいと思っていたからだ。
「“年収の壁”というものが存在するのは知っていましたが、もう一度働こうと思ったときに、そこはまったく気にしませんでした。それよりも、家族との時間を大切にしたいという気持ちから、パート勤務で社会復帰を目指すことにしたのです」

 兵庫さんは現在、週3日ほど10時から16時まで、家から自転車で10分ほどの職場で働いている。もう子供は中学3年生なのであまり手はかからなくなっているものの、小学生の頃は急に熱を出したり、ケガをしたりしたときに迎えに行きやすくてとても助かったという。
「しかも、任された仕事さえキチンとこなしていれば、出勤する曜日は自由。仕事と子育ての両立がしやすく、とてもありがたい職場です」

 “年収の壁”にはいくつか種類があり、扶養に入っている兵庫さんに関係しているのは106万と130万の壁だ。「106万円の壁」は勤務先が加入要件を満たした場合、社会保険に加入しなければならない。「130万円の壁」は夫の社会保険の扶養から外れ、勤務先で社会保険に加入するか、国民健康保険(年金)に加入しなければならない。

「もう子供は中学3年生なので、もう少し長く働けます。でも、夫の社会保険の扶養から外れてしまうと、自分で社会保険料を払わなくちゃならなくなるだけでなく、人間ドック費用の補助なども受けられなくなると聞き、今のままでいいやと思ったんです」

 2024年10月からパート労働者の社会保険加入の適用対象が、現行101人以上から51人以上の会社に拡大されることになる。兵庫さんの会社は適用されないので影響はないものの、もし今の働き方が社会保険の対象になったらどうするのだろう。
「長い目で見れば、パート勤務でも社会保険に加入できるのはありがたいのかもしれません。でも、夫の扶養から外れると社会保険料を払う必要が出てくるので、実質的な手取りが減ってしまうでしょう。それはイヤなので、対象にならない働き方ができるところを探すかもしれないですね」
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