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事例で考える困ったときのマネジメント対応/山田真由子

第24回「言葉の定義の違いが招いたトラブル」

働き方や価値観が多様化する中、マネジメントは個別対応が求められています。さまざまな事例から、マネジャーに求められる対応を解説します。(2026年3月17日)

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 職場で起こるトラブルの中には、制度そのものではなく、「言葉の理解のずれ」が原因になっているものが少なくありません。特に、労務に関する言葉は、日常会話で使われる意味と、制度上の意味が異なることが多く、管理職と一般職、会社と従業員の間で認識の差が生じやすい分野です。

 今回は、2つの事例を取り上げます。休日・休暇・振替休日・代休という言葉は、日常的によく使われていますが、実は誤解されやすいところがあります。言葉の定義を正しく理解していないと、善意の対応が、かえって不満や不信感につながってしまうことがあるので注意が必要です。





■今回の事例��
 係長のBさん(40代女性)は、パートタイマーのAさん(30代女性)から「有給休暇を使いたい」という申し出を受けました。Aさんは「有休が余っているので、子供の行事にあわせて取りたい」「どうせ休みにするなら、有休にすればお給料も出て得なのでは?」と考えていました。Bさんがシフトを確認すると、その日はもともと勤務の予定がない休日でした。このような場合、Bさんはどう対応すればよいのでしょうか?

<解決策>
 まず、押さえておきたいのは「休日」と「休暇」は、同じ“休み”でも意味が異なるという点です。

・休日:もともと労働しない日として定められている日
・休暇:本来は労働日だが、申請などにより休む日

 この違いを理解していないと、「休日に出勤したのだから、休暇をもらえば同じ」「休日に有休を使っても問題ない」といった誤解が生じます。

 従業員が休日出勤した場合、割増賃金(法定休日の場合)や振替休日・代休の付与などが発生します。また、休日に有休をあてることはできません。有休は労働義務がある日の労働を免除するもので、労働者をリフレッシュさせるためのものです。

 原則として、会社が有休を買い取ることは禁止されています。勤務予定のない休日に有休を使いたいというAさんの申し出は、会社が有休を買い取ることになってしまいます。ですので、有休はAさんが勤務を予定している日に取っていただくようにしましょう。
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●文/山田真由子(やまだ まゆこ)
山田真由子社会保険労務士事務所代表。特定社会保険労務士、公認心理師、キャリアコンサルタント。26歳のときに3度目の受験で社会保険労務士に合格。さまざまな業種にわたり、約15年のOL 生活を経て、2006年12月に独立開業。現在、「誰もが輝く職場づくりをサポートする」をミッションとして活動している。経営者や総務部担当者などから受けた相談件数は延べ10,000件以上、セミナー登壇は1,500回以上を数える。著書に『外国人労働者の雇い方完全マニュアル』(C&R研究所)、『会社で泣き寝入りしないハラスメント防衛マニュアル部長、それってパワハラですよ』(徳間書店)、『すぐに使える!はじめて上司の対応ツール』(税務経理協会)。
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