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マネジャーの心得/田中和彦

第10回「仕事の上位概念が、部下に誇りを持たせ、やる気を生み出す」

現場マネジャーに向けて、リーダーとしての心構えやマネジメントの手法などを解説します。

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行動レベルの指示は具体的に。しかし、仕事の意義は上位概念に

 現場のマネジャーは、会社の方針について経営トップからストレートに話を受けとめられる立場であると同時に、現場の仕事に直接手を下せる立場でもあります。
 つまり、トップと現場をつなぐ要のポジションであり、経営方針を現場に徹底させるという重要な役割を担っています。
 実はこれほど幅広い立場は、会社組織の中では他に見当たりません。


 部長や事業部長や役員や社長は、総論としての経営方針や事業戦略などを伝えることはできても、現場への各論での具体的な指示はできないものです。

 社長の「顧客第一主義」という大方針を、例えば、「顧客のために、納品時間をあと1時間短縮しよう」のような具体的な指示に変換して成果を上げることが可能なのです。この行動の具体化こそが、現場のマネジャーに求められる最大の機能と言ってもいいほどです。


 ただし、「何のために仕事をしているのか?」といった仕事の目的や意義については、今度は反対に、具体的な行動を上位概念の言葉に変換してあげることが求められます。

 具体的な行動の結果、世の中や社会に対して、どう役に立っているのか、どういう影響力を発揮しているのか、どんな貢献をしているのか…を意識させるのです。それによって、自分の仕事に誇りが持てて、やる気も変わってきます。
 


 もう少し分かりやすく説明しましょう。ヨーロッパに伝わる小話に次のようなものがあります。旅人がある町を訪れた際に、大きな石を運んでいる人たちに出会いました。そこで、その旅人が「何をやってるんですか?」と聞いたところ、1人目は、「見れば分かるだろ。石を運んでるんだよ!」。

 邪魔しないでくれとでも言いたげな面持ちで、叱られそうになりました。石を運んでいるのは見れば分かるので、その行為自体の説明を聞きたかったわけではありません。

 次に、2人目の人に対して、同じように「何をやっているんですか?」と聞くと、「教会を作るのさ」。そう答えてもらいました。
「なるほど、教会を作るのか」。彼らが石を運ぶ目的が理解できました。


 さらには3人目にも同じ質問をしたところ、その人は、「ここに教会を作って、村の人たちが自由に集まって、話ができる憩いの場を作るんですよ」。

旅人は、「そういうことだったのか」と腑に落ちたそうです。
 同じ石運びでも、運ぶ人の意識の違いによって、これだけ自分の行動の捉え方が変わるという話です。意識の差は、働く者の仕事に対する意欲や誇りに大きな影響を与えます。



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●文/田中和彦(たなか かずひこ)

株式会社プラネットファイブ代表取締役、人材コンサルタント/コンテンツプロデューサー。1958年、大分県生まれ。一橋大学社会学部卒業後、人材サービス関連企業に入社し、情報誌の編集長を歴任。その後、映画配給会社のプロデューサー、出版社代表取締役を経て、現在は、「企業の人材採用・教育研修・組織活性」などをテーマに、“今までに2万人以上の面接を行ってきた”人材コンサルタント兼コンテンツプロデューサーとして活躍中。新入社員研修、キャリアデザイン研修、管理職研修などの講師や講演は、年間100回以上。著書に、『課長の時間術』『課長の会話術』(日本実業出版社)、『あたりまえだけどなかなかできない42歳からのルール』(明日香出版社)など多数。
連絡先:info@planet-5.com

 

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