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ビジネスで使える心理学/菊原智明

【第44回】認められるとヤル気になる「アクノリッジメント」

商談や接客時など、ビジネスシーンに応用できる心理学の知識を解説します。

アクノリッジメントとは?

 アクノリッジメントとは、存在承認の事であり、相手の存在を認める言葉、行為のことをいいます。あなたがそこにいることを私はちゃんと気づいていますよ、というメッセージを伝えることです。認められることで安心したり、モチベーションが高まったりします。


・解説

 私は11年の営業マン生活の中で多くの人たちを見てきました。その中で「俺ってこの会社に必要なんですかね?」と言いだした営業マンはそう遠くないうちに会社から姿を消したものでした。お客さまから相手にされず、会社からも必要とはされません。そうしているうちに自分の存在意義を見失います。誰からも必要とされていないと思ったとき、モチベーションが下がり、仕事への情熱も失うのです。


 逆に人から必要とされ、認められるとうれしく思います。どんなささいなものでも構いません。たとえ仕事は嫌いでも、同僚とのコミュニケーションや雑談の時間が楽しくて現在の仕事を続けているという人もいます。同僚に受け入れられること、つまりアクノリッジメントされているうれしさから毎日会社に来ているのです。
 人は自分の存在を認めてもらったとき、何物にも代え難い喜びを感じます。《必要とされている》という感覚が人を前向きに、そしてヤル気にさせるのです。


 先日、研修をさせていただいた会社の部長さんとお話したときのことです。

部長「お役立ち情報(営業レター)を送り始めたら、若い子もやる気を出してくれましてね」
「何かいい結果が出ましたでしょうか?」
部長「ええ、結果が出たこともそうですが、お客さまから感謝されるのがうれしいようです」
 
 誰でもお客さまから声がかかり必要とされるとうれしいものです。私自身もそうでした。


 ダメ営業マン時代はどんなに頑張って訪問しても相手にされず、「用があるときはこちらから連絡しますから!」「計画は無くなったので来ないでください!」などなど、キツイ断られ方ばかりでした。
 その後あるきっかけから迷惑訪問をやめ、お客さまに「お役立ち情報」を定期的に送るようになりました。1カ月くらいたった頃初めての反応があり、「他にも資料があれば欲しい」と言われたのです。


 うれしかったですね。そもそもお客さまから連絡をもらうことがありませんでしたし、連絡をもらったとしても断られるときだけだったのです。 私は、お役立ち情報2号、3号と続けて作り、これまで何らかの接点があったお客さますべてに配りました。
 その後「相談したい」という連絡が入るようになり、あっという間に商談してくれるお客さまが増えたのです。私は夢中で商談しました。お客さまに必要な存在として認められたことで、本当の意味でモチベーションが上がったのです。

 

 全くやる気が出ないとき。どうしても訪問できないとき。電話がかけられなくなったとき。そんなときこそ、お客さまにお役に立つ行動をしてみて下さい。お客さまから必要とされる感覚こそ、営業マンにとって一番必要なのです。




 
菊原智明●営業コンサルタント/関東学園大学経済学部講師。大学卒業後、大手住宅メーカーに入社し、営業部に配属。7年間のダメ営業マンから4年連続トップ営業マンへ。現在は【訪問しないで売る】営業のコンサルティングと大学生に向けて【営業の授業】を行っている。著書に『訪問しないで「売れる営業」に変わる本』(大和出版)、『トップ営業マンのルール』(アスカビジネス)など多数。
http://www.tuki1.net/

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