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商談や接客時など、ビジネスシーンに応用できる心理学の知識を解説します。
ブーメラン効果とは?
人は、あからさまに説得されればされるほど反発を感じ、最初の態度を強めてしまう傾向があります。説得が逆効果となるといった心理をブーメラン効果といいます。
・解説
子供の頃、親に「勉強しなさい」と言われ「今やろうと思っていたのに!」とやる気をなくした経験があるのではないかと思います。言われれば言われるほどやりたくなくなるものです。
また、ロミオとジュリエットのように、障害のあるカップルが、周囲から反対されればされるほど燃え上がるという話もあります。しかし、周囲が説得を諦めて応援した途端に別れた、といったエピソードも珍しくありません。
こういったことをブーメラン効果といいます。買おうと思っていたものでも、あまりにもしつこく店員から勧められると、なぜか買う気がうせてしまうものです。
以前、大型電器店にパソコンを買いに行ったときのことです。パソコンコーナーに行った途端、1人の若い店員さんが待ち構えたようにやってきました。
店員「デスクトップのパソコンをお探しですか?今はどんなパソコンをお使いですか?」
私「今は2年前に買ったソニーのパソコンを使っています」
店員「そうですか、それでしたら日本製がいいですよね。2年前と比較しましてCPUも大きくなり処理スピートが格段にアップしております。さらに…」
店員さんは水を得た魚のように説明を始めました。内容はさっぱり分かりませんでしたが、必死に説得しようとしていることだけは理解できました。私はもう少しゆっくり見たいと思い「すみません、もう少し見させていただけますか?」と伝えます。店員さんは急にテンションが下がり、スッと離れていきました。
これでゆっくり見られる、と思ったのですが、1人で見ていてもよく分かりません。また不思議なことにうるさい店員さんがいなくなったことが少し寂しく感じたのです。キョロキョロと店員さんを探し、結局違う人を呼んで話をしながら検討しました。必死に説明されるのも困りものですが、急にほっとかれるのも寂しいものだと感じたのです。
この心理は接客に応用できます。お客さまは営業マンにあれやこれやと説明されるのはうっとうしく感じます。特に警戒心の強いお客さまはなかなか話をしてくれません。《このお客さまは見込みが無い》と諦める前に有効的な方法があります。お客さまの前から一度姿を消すのです。
実際、警戒心が強く全く話をしてくれないお客さまと接客していたときのことです。私は「ちょっと資料をとってきます」と言って一度姿を消しました。お客さまは営業マンがいなくなるとホッとするものです。そして頃合いを見て再登場してみました。すると先ほどとは別人のように話をしてくれるようになったのです。おそらく電器店での私の心理のように、営業マンがいなくなって少し寂しい気持ちになったのでしょう。
警戒心が強いと感じたら、一度席を外すなどして姿を消してみましょう。自分の気持ちもリセットできていい方法なのでぜひお試しください。
菊原智明●営業コンサルタント/関東学園大学経済学部講師。大学卒業後、大手住宅メーカーに入社し、営業部に配属。7年間のダメ営業マンから4年連続トップ営業マンへ。現在は【訪問しないで売る】営業のコンサルティングと大学生に向けて【営業の授業】を行っている。著書に『訪問しないで「売れる営業」に変わる本』(大和出版)、『トップ営業マンのルール』(アスカビジネス)など多数。
http://www.tuki1.net/
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