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人事コレで委員会

パート・アルバイトと正社員 、“カベ”を感じるその瞬間

パート・アルバイトと正社員、同じ職場で、同じように働いていても、その働き方によってお互いに“カベ”を感じる瞬間もあるのでは?その“カベ”は、どのように解消すればいいのでしょうか。

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2011年7月1日〜7月31日の1ヶ月間、弊社WEBサイト「ブログ人事コレで委員会」にいただいたコメントをもとに書かれた記事です(「ブログ人事コレで委員会」は2012年3月末日に終了しました)。


 今回のテーマは、「パート・アルバイトと正社員、“カベ”を感じるその瞬間」ということで、みなさまから多くのご意見をいただきました。コメントを見ると、パート・アルバイト側から見た正社員との“カベ”についてのコメントが多いようです。それも、

「待遇が違い過ぎる」
「責任ある仕事ができない」

など、パート・アルバイトと正社員の“格差”、“不満”に近い内容になっていました。


☆“賃金”や“待遇面”で感じるカベ

 「パートやアルバイトは正社員と同等な仕事をしていますが、給与格差や福利厚生面で差があります」

というコメントがあるように、パート・アルバイトと正社員が同じような仕事をしているのに、賃金や待遇(賞与や、有休の取りやすさ等)が違う、ということが1つの“カベ”として挙げられています。弊社が発表した「平成23年版パートタイマー白書(http://apj.aidem.co.jp/cgi/index.cgi?c=data_examine_list)」の中にも、パート・アルバイトで働く方のこんなデータがあります。

◆自分と同じ、または一部同じ内容の仕事をしている正社員が・・・
 「いる」66.3%

◆自分と同じ、または一部同じ仕事をしている正社員と自分の賃金(時間給)格差は・・・
 「自分の方が低いと思う」81.2%

 このように、仕事の割に正社員よりも自分の賃金が低いと感じている人が、8割以上存在していました。

 さらに、「自分の方が低いと思う」と回答した人に、そのことをどう感じているか聞くと、自身の仕事内容や責任が正社員と「同じ」だと考えている人ほど、賃金格差への納得度は低くなる傾向にありました。


<仕事内容・責任を明確化することで、カベを打ち砕く>
 
 2008年に改正パートタイム労働法が施行され、パート・アルバイトと正社員のバランスを考えた“均衡処遇”が求められるようになりました。正社員と同視すべきパート・アルバイトには、正社員と同様の待遇が必要ですし、そうでないパート・アルバイトにも、それぞれの仕事内容や責任等を鑑み、正社員とバランスのとれた待遇を図っていくことが求められています。

 待遇の大きな1つが賃金です。
 これについて、企業が考えている仕事の「内容」「責任」と、パート・アルバイトが感じている「内容」「責任」に食い違いがあれば、パート・アルバイト側は「バランスのとれた処遇をされている」とは感じられません。
 上で紹介したデータのように、パート・アルバイト本人が「正社員と同等の仕事をしている」と思っていれば、正社員との賃金格差について納得がいかなくなるのも当然と言えます。

 ですから、企業はまず、パート・アルバイトと正社員が行う仕事の「内容」「責任」について、範囲や違いを明確にしていく必要があります。パート・アルバイトが自身の待遇に納得して働くことができれば、モチベーションの維持・向上につながり、さらに力を発揮してくれるでしょう。



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ご意見番 古橋孝美氏古橋 孝美氏
2007年、株式会社アイデム入社。求人広告の営業職として、人事・採用担当者に採用活動の提案を行う。
2008年、同社人と仕事研究所に異動。「パートタイマー白書」等のアンケート調査を担当。パートタイマーを重点に置いた非正規雇用の現状や今後の課題、中小企業における雇用状況について調査を進めている。

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