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日々、流れてくる、労働関連の多彩なニュース。本コラム欄では、アイデム人と仕事研究所の所員が、そうしたニュースに触れて「思うこと」を、持ち回りで執筆します。
「ダブルケア人口25万人」。先日、内閣府から興味深い調査が公表されました。「育児と介護のダブルケアの実態に関する調査」です。「ダブルケア」とは、“子供の育児”と“親の介護”に同時に直面することを指します。
男女ともに晩婚化が進み、平均初婚年齢は、男性31.1歳、女性29.4歳と、20年前に比べ約3年も遅くなりました(平成6年は男性28.5歳、女性26.2歳)。それに伴い、晩産化も進んでいます。女性の平均初産年齢は30.6歳、男性が第一子を迎える年齢は32.6歳です。また、35歳以上での出産は全体の出生数の25%以上を占めています(厚生労働省 平成26年人口動態統計)。結婚し、子供を何人かもうけ、しばらく育てたら、あっと言う間にアラフォー、アラフィフという現状です。
その頃には、親も健康状態が気になる年齢に突入しています。介護保険の第1号被保険者のうち、要介護または要支援の認定を受けている人は584万人、65歳以上の約5人に1人となっています(平成25年介護保険事業状況報告)。仕事と育児の両立ですら未だ問題になっているのに、そこに介護が加われば、いったいどうなってしまうのでしょう。
ダブルケアに直面しても“今までどおり”働ける男性が約半数
調査では、ダブルケアに直面する前に就業していた人に対し、業務量や労働時間の変化を聞いています(図1)。ダブルケアにあたって、業務量や労働時間を「減らした(無職になった者は除く)」人は、男性では16.1%、女性では21.2%。これを見て、私は、育児や介護の大変さが取り沙汰されている昨今にしては、意外に少ない数値だと思ってしまいました。しかし、詳しく見ていくと、そうではないことが見えてきます。
●図1:ダブルケアが始まった後の業務量の変化(単数回答)
ダブルケアにあたって、仕事量を「減らした(無職になった)」者について見ると、男性2.6%、女性17.5%と、大きな差がありました。前述の「減らした(無職になった者は除く)」と合わせると、退職も含め仕事を減らさざるを得なかった人は、男性18.7%(16.1%+2.6%)、女性では38.7%(21.2%+17.5%)です。女性は、男性の倍、かつ全体の4割を占めるほどになります。
さらに、業務量や労働時間を「変えなくてすんだ」と回答した割合は、女性が30.0%、男性が47.9%。ダブルケアによって、女性は働き方の変化を迫られますが、男性は“今までどおり”働けているのが現状のようです。
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●文/古橋孝美(ふるはし たかみ)
2007年、株式会社アイデム入社。求人広告の営業職として、人事・採用担当者に採用活動の提案を行う。2008年、同社人と仕事研究所に異動。「パートタイマー白書」、新卒採用・就職活動に関する調査等のアンケート調査を担当。雇用の現状や今後の課題について調査を進めている。2015年出産に伴い休職、2016年復職。
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